キヨシ「最高!」高笑いドロー 最後は“せこいぜ!野球”

[ 2012年5月9日 06:00 ]

<巨・D>引き分けに持ち込み、意気揚々と引き揚げるDeNA・中畑監督

セ・リーグ DeNA7-7巨人

(5月8日 宇都宮)
 キヨシ劇場に宇都宮が沸いた!DeNAは8日、巨人と対戦し、9回に3点差を追いつく驚異的な粘りで最大6点差から引き分けた。

 中畑清監督(58)は3連勝中の勢いに乗ってセオリー度外視の攻撃を仕掛けると、試合終了かと思われた飛球を巨人・阿部慎之助捕手(33)がまさかの落球。野手全員を使い果たす総力戦に加え、最後は「せこいぜ!野球」も飛び出し、時間切れドローに持ち込んだ。

 まるで勝ったかのようなお祭り騒ぎだった。宿敵・巨人相手に最大6点差を追いつく執念のドロー。感情を爆発させた中畑監督は、スタンドのファンに向かってガッツポーズを繰り返した。

 ハイライトは3点を追う9回だ。

 1点を返し、なお2死一塁。打席には4日の中日戦(横浜)で9回に岩瀬から同点ソロを放った中村が入る。ここで中畑監督がセオリー度外視の采配に打って出る。2点差で代走・梶谷に盗塁のサイン。アウトになればゲームセットという重圧の中、チーム屈指の俊足が二盗を成功させると、球場がどよめく。

 その直後だ。中村は捕飛を打ち上げたが、阿部が何と落球。予感があった。「何かしら、こっちに流れが向いてきている感じだった」。盗塁したことで、梶谷が生還し、1点差として抑えの西村にさらにプレッシャーをかけた。

 さらに勝負に出る。一塁走者・中村に代えて、最後の野手・一輝を代走に送る。続く吉村の「回ってこい、と思っていた。野球は最後まで何があるか分からない」という右中間二塁打で、一輝が同点のホームを踏んだ。

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