和田左肘手術可能性高まる 成功率は90%

[ 2012年5月3日 06:00 ]

 オリオールズの和田毅投手(31)が1日(日本時間2日)、左肘のじん帯修復手術(トミー・ジョン手術)を受ける可能性が高まった。左肘のじん帯損傷が発覚した左腕は、先月30日からロサンゼルスで肘の権威であるルイス・ヨーカム医師による再検査を受け「左肘じん帯の部分断裂で手術が必要」と診断された。

 ダン・デュケット編成本部長は「本人が現時点での選択肢を考慮し、今週中に決めるだろう」と説明。手術回避の道もあるが、和田がセカンドオピニオン(別の医師による判断)を求めたヨーカム医師は、ソフトバンク時代の07年に左肘遊離軟骨除去手術を執刀、昨年12月にもメディカルチェックを受けるなど、信頼している医師だ。

 昨年6月にはレッドソックス・松坂のトミー・ジョン手術も担当した。大リーグではじん帯断裂の場合、トミー・ジョン手術を選択するケースが多く、同手術の成功率は90%と「完治可能な手術」との見方が定着している。

 デュケット編成本部長は「昨年12月の契約時の検査では、何の問題も見つからなかった。活躍を期待していたし、残念だ」と語った。手術した場合は復帰まで1年以上を要し、来季の開幕は絶望。和田はまだメジャーで1球も投げておらず、適応期間も考えた場合、来季も戦力として計算は立たない。2年総額815万ドル(約6億5200万円)で獲得し、先発の柱と期待した左腕の離脱は、オ軍にとっても大きな痛手となる。

 ▽トミー・ジョン手術 損傷したじん帯を切除し、他の正常な腱の一部を移植する肘の再建手術。74年にドジャースのトミー・ジョン投手が左肘の腱を断裂した際に、チームドクターだったフランク・ジョーブ博士が初めて行ったことから名付けられた。手術の際は利き腕と反対側の手首にある長掌(ちょうしょう)筋の腱を利用するケースが多い。

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2012年5月3日のニュース