松井に求められる“スタートダッシュ” 結果残せなければ放出も

[ 2012年5月1日 08:30 ]

 開幕から約1カ月がたち、松井がレイズとマイナー契約を結んだ。交渉が進まなかった最大の原因は、昨季前半戦の打率2割9厘という極度の不振だろう。37歳のスラッガーの成績を不振と見るか、衰えと見るか。後半戦は2割9分5厘と持ち直したが、それだけでは各球団を振り返らせることはできなかった。

 起用が指名打者(DH)中心となる選手の獲得に、各球団が消極的になっている背景もあった。ある球団の編成担当者は「打つだけの選手はよほど成績を残さないとメジャー契約に至らないのが現状」と説明した。近年は先発野手が“休養日”の意味合いで、順に指名打者に入るケースも多い。

 実績のあるベテランが、前年の不振や故障でメジャー契約できず、マイナーから出発することは、珍しくない。球団にすれば出費を抑えて選手の力を見極めることができ、選手はアピールの場を得られる。

 開幕後にインディアンスとマイナー契約した38歳のデーモンは、1日にも昇格する予定。チーム状況次第だが、松井も活躍すれば早期昇格の可能性はある。だが昇格したとしても少ない出場機会で力を証明しなければ、放出が待っている。スロースターターと言われる松井に、スタートダッシュが求められる。(共同)

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2012年5月1日のニュース