ミレッジ単独首位弾 吉見から逆転の決勝2ラン

[ 2012年4月27日 06:00 ]

<ヤ・中>3回1死二塁、2ランを放ったヤクルト・ミレッジはつば九郎と東京音頭を踊る

セ・リーグ ヤクルト4-2中日

(4月26日 神宮)
 小雨降る神宮の空へ両手を突き上げた。だが、その瞬間をヤクルトのミレッジは「覚えていない」と言った。会心の一打に胸の高鳴りは想像以上だった。

 「3番の仕事をしてやろうと思っていたよ。手応えはあった。うまく打てすぎた」

 1点を追う3回1死二塁、吉見が1ボール1ストライクから投じた低めのシュートを左翼席に運ぶ決勝の3号逆転2ラン。東京音頭に合わせ踊るパフォーマンスも、もはや神宮名物だ。

 11安打4得点で天敵を攻略した。チームは6日(ナゴヤドーム)も吉見に7回無得点。通算24イニング無得点で、5連敗と歯が立たない状況だった。だが、この日の吉見は不調。得意のシュートも好調なら右打者の胸元をえぐる高さに決まるが、低めに甘く入っていた。ミレッジは失投を仕留めた。

 試合前はバレンティンとベンチで「宮本(の2000本)はあと8本?」「打ったら塁上で花束を手で掲げるんだろ?」と盛り上がった。来日1年目ながらチームに溶け込み、ベテランへの敬意も持ち合わせている。

 引き分けを挟んで5連勝。昨年10月5日以来、今季初となる単独首位に躍り出た。小川監督も「2人(ミレッジとバレンティン)は外せない」と納得顔だ。そして言った。「(吉見を打ったのは)大きいんじゃないですか。今後も吉見は出てくるし」。新しい力で難敵を沈め、白星街道は一気に加速した。

 ▼ヤクルト・増渕(2番手で1回無失点。流れを引き寄せる好投)まだまだです。甘い球もあったし。もっと信頼される投手にならないといけない。

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2012年4月27日のニュース