岡田監督 今季初の打撃指導「ゲッツーでもええんや」

[ 2012年4月24日 06:00 ]

 オリックスの岡田彰布監督(54)が23日、今季初の緊急打撃指導を行った。17日からの6連戦で完封負けが3度。貧打にあえぐ打線にみずから熱弁でカツを入れた。チームはほっともっとフィールド神戸で練習後、空路仙台入りした。

 口調は次第に熱を帯びた。大引へ指導していた時だ。「ランナーが一塁にいて“打て”のサインやったら(初球から)打っていい。内角の球をひっかけてサード正面のゴロでゲッツーでもええんや。ゲッツーは監督の采配ミスなんやから」。引き合いに出したのは21日日本ハム戦。大引は初回無死一塁の場面で、2ストライクと追い込まれてから二ゴロ併殺に倒れていた。

 追い込まれてから当てにいく打撃や進塁打を考えるのではなく、打てのサインなら早いカウントからヒットを狙う積極性を求めたのだ。最初は坂口や大引への指導だったが、気がつけば北川や後藤、李大浩、高橋信、T-岡田ら野手陣全員が指揮官の周りを取り囲んでいた。時間にして約45分間。野手全員が練習を一時中断し、指揮官の言葉に耳を傾けた。

 「北川なんか阪神の2軍でゲッツーばっかり打ってたやんか。ベンチで“またゲッツーや”と言うとったくらい。そっからやで、打つようになったんは」

 選手心情に配慮し、グラウンドでの直接指導を極力控えてきた指揮官。李大浩は「自分の打撃を考えるいい機会だった」と振り返ったように、その熱は確かに伝わった。

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2012年4月24日のニュース