中後プロ1勝 ロッテ新人2人4月勝利は56年ぶり

[ 2012年4月23日 06:00 ]

<ロ・西>8回から3番手で登板した中後は嶋の打球に飛びつく

パ・リーグ ロッテ6-4西武

(4月22日 QVC)
 ベンチの隣にいた藤岡から手を差し出されると「ほんまにありがとう」と中後は感極まった。藤岡に続くプロ初勝利。新人2人が4月までに勝利を挙げるのは、ロッテでは56年ぶりの快挙だった。

 「うれしいの一言。1イニングを抑えただけで初勝利なんて、こんなにうまいこといくとは。ボールはおやじとおかんにあげます」

 出番は1点ビハインドの8回。藤岡が守ってきたマウンドへ3番手で上がった。1死から米野に中前打を許したが、続く原を曲がりの大きいスライダーで一ゴロ。最後は138キロ直球で炭谷を右飛に仕留めた。流れを断ち切ると直後に味方が逆転。幸運なプロ初勝利を手にした。西村監督は「あそこは中後しかいない。期待通りの結果を出してくれた」と手放しで喜んだ。

 元阪神セットアッパーのジェフ・ウィリアムスをほうふつさせる投球フォーム。希少な変則左腕だが春季キャンプでは制球難を露呈。2月25日の中日とのオープン戦(北谷)では死球を警戒され右打者を9人並べられた。制球難の原因は踏み出した右爪先。10時方向に踏み出した爪先が、力んで時計回りにブレる悪癖があった。西本投手コーチに指摘され、日々のキャッチボールから爪先を12時方向に向けるように修正。徐々に制球に自信が持てるようになってきた。

 抑えの薮田、ドラフト4位・益田と並んでチーム最多8試合に登板している。「(相手の)流れを止めるのが中継ぎの魅力。それができてうれしいです」。度胸満点の新人が好調なチームを支える。

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2012年4月23日のニュース