石井 あと1人で5年ぶり&初無四球完封逃すも今季初○

[ 2012年4月21日 06:00 ]

<ロ・西>惜しくも完封を逃したものの今季初勝利、笑顔でインタビューに答える石井一

パ・リーグ 西武1-0ロッテ

(4月20日 QVC)
 8回を無失点で投げ終え、ベンチに戻ってきた西武・石井の元に渡辺監督が歩み寄り声を掛けた。「この1点を守れるのはおまえしかいない」。38歳のベテランに全てを託した。

 5年ぶりの完封、そしてメジャー時代も含めて自身初の無四球完封がかかった9回。2死から連打を浴びて一、三塁となったところで降板した。「せっかく2死まで取ったので(最後まで)行きたかったけど仕方ない。とにかく先に点を与えたくなかった」。最後はゴンザレスの救援を仰いだが、中11日と調整が難しい登板で8回2/3を5安打無失点で今季初勝利。打線が低迷する中、6回の1点を必死に守った。

 攻撃は最大の防御。以前のような快速球はないが、一貫して右打者の内角を攻めた。「守るんじゃなくて、攻めて防御したかった」。今季初バッテリーの星孝との呼吸もぴったりで5回まで完全。ヤクルト時代の97年には無安打無得点試合も達成しているが「130キロ台じゃ無理。昔なら意識したけど今は球速より打者との間が大事」。6回先頭の清田に初安打となる左前打を許して星孝がマウンドへ駆け寄ってきても「何言ってたのかあんまり…聞いていなかった」と、マイペースで投げ続けた。

 「向かっていく姿勢は他の投手の見本」と杉本投手コーチも絶賛。チームは最下位とあって、石井は「まずは勝負できる態勢に戻さないと」と笑顔を見せなかった。それでも17年目の左腕が見せた闘う姿勢が、チームに浮上のきっかけをつくった。

 ▼西武・ゴンザレス(9回2死一、三塁から登板して一直に抑え、今季2セーブ目)打ち取ることに集中していった。

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2012年4月21日のニュース