井川 メジャーでダメ出しも「僕はフライボールピッチャー」

[ 2012年4月19日 06:00 ]

ウエスタン・リーグの広島戦に先発したオリックスの井川は3回1安打無失点に抑える

ウエスタン・リーグ オリックス9―0広島

(4月18日 由宇)
 6年ぶりに日本球界へ復帰したオリックスの井川慶投手(32)が18日、ウエスタン・リーグの広島戦(由宇)で3回1安打無失点と上々の実戦デビューを果たした。。直球の最速は139キロ止まりながら、チェンジアップ、カットボール、スライダー、カーブと持ち球すべてを披露。9つのアウトの内、実に7つを飛球で奪う“フライボールピッチャー”の本領を発揮した。大リーグではわずか2勝に終わった左腕が、こだわりのスタイルを強烈に示した。

 強い日差しの中、井川はサングラスを着用してマウンドに上がった。日本での実戦登板は阪神時代の06年10月16日ヤクルト戦(神宮)以来、実に2011日ぶりだ。山あいののどかな風景が広がる広島ファームの球場で、米国帰りの左腕が躍動した。投じた全36球に、スタイルを貫く決意と覚悟が凝縮されていた。

 「結果的に0点に抑えましたが、変化球の腕の振りや直球の走りはまだまだ課題があります。65~75%の出来です」

 貫禄十分の滑り出しだった。初回は先頭の赤松を外角直球で中飛に取ると、菊池は三直、天谷は右飛に仕留めた。わずか8球で好発進を決めると、2回も迎の右中間二塁打の後、岩本を右邪飛、山本を二ゴロとしっかり締めた。圧巻はエンジンがかかりだした3回だ。磯村、鈴木、赤松をいずれも直球で外野フライに抑えてみせた。

 実戦登板はヤンキース傘下2Aトレントンに所属した昨年8月25日のニューブリテン戦以来だった。「僕はフライボールピッチャーなので、そのあたりは(自分のペースに)引き込めたと思います」。ヤ軍では移籍1年目の07年に2勝を挙げただけだ。08年に3Aスクラントンで14勝6敗、防御率3・45。09年も2桁勝利を挙げたが、昇格の声はかからなかった。その理由を、キャッシュマンGMは当時「彼はフライボールピッチャーなんだ。メジャーリーグではそれでは良くない」と話したことがあった。

 投球スタイルを否定される形で戦力構想から漏れたが、米球界への未練は一切ない。「2年契約だし、もう32歳。今はオリックスの優勝しか考えていない」と話したことがある。7つのフライアウトに意地が詰まった。次回は24日の同リーグ・ソフトバンク戦(ヤフードーム)で5回を予定。「いつ(1軍に)呼ばれてもいいという気持ち。できるだけ早く上がって貢献したい」。先発陣が金子、寺原を欠く中、5月中の戦列合流を目安に掲げる。その時へ、順調に歩を進めていく。

 ▼オリックス・清川2軍投手コーチ 立ち上がちょっとタイミングをずらしている分、野手の間を抜けたり(上を)越えたりすることはなかった。変化球の時の腕の振りが鈍いことと、球がうわずったことの2点が次回登板のテーマになる。

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