青木 一塁へ気迫のヘッドスライディング「勝手に」

[ 2012年4月16日 06:00 ]

<ブレーブス・ブルワーズ>8回、代打で二塁内野安打を放つブルワーズ・青木

ナ・リーグ ブルワーズ1―2ブレーブス

(4月14日 アトランタ)
 本能のまま頭から突っ込んだ。ブルワーズの青木はヘッドスライディングでもぎとったメジャー3本目の安打を「勝手にああなった。ギリギリのプレーで気持ちが先に行った」と表現した。

 2点を追う8回2死一、二塁のチャンス。代打で登場し「長打を狙っていた」という。2番手左腕ベンタースの内角高めを強振。手元で動くボールに詰まらされたが、ボテボテのゴロが二塁前に転がる。全力疾走し、最後は一塁ベースを大きく越えるほどのダイビング。二塁手アグラの悪送球を誘い、チーム唯一の得点を呼び込んだプレーに「いいところへ転がってくれた」と話した。

 ヤクルト時代から、気迫あふれるヘッドスライディングを見せてきた。09年9月、宮本がヘッドスライディングで右手親指を骨折して離脱。首脳陣から自粛を通達されたが、同年10月8日の阪神戦(神宮)ではその「おきて」を破って内野安打とした。「気づいたらしていた」と語ったように、背番号7の体に染み付いているプレーが異国の地でも発揮された。

 昨年4月には、レンジャーズのハミルトンがヘッドスライディングで右肩を骨折し、1カ月半の離脱。科学的な調査でも速さが証明されていないとして、大リーグでは一塁へ頭から滑り込む場面はほとんど見られないが、今の青木は本能のままにプレーしている。試合後は「こういう1点差の試合を勝っていかないといけない」と冷静に振り返った。打率は・429。現状は控えだが、その全力プレーが実を結ぶ日は必ず来る。

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2012年4月16日のニュース