斎藤“大物食い”で連勝!涌井に続いて成瀬も

[ 2012年4月7日 06:00 ]

<ロ・日>7回2失点で2勝目を挙げた斎藤はスタンドの声援に帽子を振って応える

パ・リーグ 日本ハム6-3ロッテ

(4月6日 QVC)
 日本ハム・斎藤の表情に迷いはなかった。打たれても点を与えなければいい。失点しても追加点は与えない。自身の投球スタイルを信じて投げ続けた。

 「ストライク先行でリズムをつくろうと考えていました。球に指がかかっていたし、手応えがありましたね」

 直球は最速140キロが1球だけ。130キロ台でも切れとコントロールがあった。丁寧に低めへ集めてコーナーを突いた。5回まで打者21人中14人が初球ストライク。栗山監督から言われ続けた「カウントの通り道」。追い込まれた打者は自分のスイングができなくなる。ストライク先行で早めに打者を追い込むことで主導権を握った。里崎に一発は浴びたが、残り5安打はすべて単打。7回6安打2失点。4連勝中のロッテを止めた。

 昨年9月30日にQVCマリンで登板も、強風で制球を乱して5回8安打2失点。この日は通常とは逆風となるホームからセンター方向へ8メートル前後の風が吹いたが、曲がりが大きくなるスライダー、沈みがちになるツーシームをうまく利用。「風と友達」になることで、球が動くという自分の特性をさらに生かした。

 2年目の開幕投手。重圧を感じていた中で「佑樹を何とか勝たせたい」と言い続けたベテラン稲葉、「斎藤が投げている間は守り続ける」とオープン戦で志願出場を続けた金子誠らナインの気持ちがうれしかった。その中でプロ初の完投勝利。そして2勝目。バスに乗り込む中田から「ナイスピーです!」と声をかけられて「おぉ」と応えた右腕は「いい感じでチームが動いている気がします」。勝つことで周囲の信頼を得ていく。今はそれを肌で実感している。

 西武・涌井に続いて成瀬。エース相手に投げ勝ったが「1―0で勝っているわけではない。味方の援護で投げやすい状態にしてもらっているから」と謙虚な気持ちは忘れない。次回13日は楽天戦(札幌ドーム)で田中との投げ合いが濃厚だ。自信、そして信頼。絆を感じてマウンドに立つ今年の斎藤はてごわい。

 ▼日本ハム・吉井投手コーチ(斎藤について)真っすぐのロケーション(制球)が良かった。外の球場の方が合ってるのかな。そういうタイプのような気がする。

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2012年4月7日のニュース