おかわり「狙って」１号！エープリルフール楽しむ余裕も

＜日・西＞５回、左越えソロを放った中村

パ・リーグ 西武１－０日本ハム

（4月1日 札幌Ｄ）
　重苦しい展開を一振りで打開する。西武の中村が不動の４番に座る理由を、自らのバットで証明した。４回まで吉川にパーフェクトに封じられて迎えた５回。１４４キロ直球を軽々と左翼席に運んだ。

　「みんなが打てていない時に打てて良かった。試合が全然動いていなかったので、動かしたいなと。そこそこ狙っていました」。今季初アーチが決勝ソロ。これで吉川からはここ５安打が全て一発と、狙っての快弾を満足げに振り返った。

　息詰まる投手戦の最中でも、ユーモアを忘れない余裕があった。球団広報を通じたコメントは「試合前に栗山と雑談をしていて、アドバイスをもらったら打てました」。試合後にアドバイスの内容を尋ねられると「何もないですよ」とニヤリ。ぽかんとする報道陣に「きょうは４月１日ですから。実は何もなかったということです」と笑いを誘った。負ければ７９年以来の開幕３連敗となる一戦でも、エープリルフールを楽しんでいた。

　今季３戦目での一発は吉兆だ。開幕３戦目までにアーチを放ったシーズンは、いずれも４０本塁打以上を記録。「数字は終わってからのこと。本当に意識していないです」。目標に掲げる５５本塁打の日本記録に向け、力強く第一歩を踏み出した。

　≪３試合目までに本塁打ならキング確率１００％≫中村（西）が開幕３戦目で決勝の１号ソロ。１―０の試合での本塁打は、昨季９月２９日楽天戦に次いで自身２本目。２年連続１―０アーチは０１、０２年中根（横）以来１０年ぶりになる。また中村がチーム３試合目までに本塁打をマークしたのは０８年２試合目、０９、１１年３試合目に次いで４度目。過去３シーズンは０８年４６本、０９年４８本、１１年４８本と全て４０本以上で本塁打王に輝いているが今季はどうか。