京都は開幕連勝、新球団大阪は連敗スタート

[ 2012年3月28日 09:35 ]

<京都・大阪>5回2失点の好投で勝利投手になった宮原

 日本女子プロ野球リーグは27日、京セラドーム大阪で開幕2戦目のダブルヘッダーを行った。第1試合では、京都が今年から参入した大阪に8-2で快勝し連勝スタートを切った。第2試合は兵庫の左腕・植村の快投で大阪を4-0と完封した。

 第1試合の京都先発・宮原は周囲の期待通り、大きく成長した姿を見せつけた。初陣となる大阪に対し、初回の頭から4者連続三振を奪う快投。真っ直ぐは120キロを計測し、5回を投げ大阪打線を3安打に抑えた。「緊張していたけど、やるしかないと頭に入っていた。去年は気付かなかった悪い点が明確になり、修正が出来たと思う」 。プロ入り1年目だった昨季はわずか2勝しか出来なかった。オフの年末年始には一人で鹿児島の祖父母の家に出向き、トレーニング施設に通い詰めた。走り込みな どで下半身をいじめ抜き、制球に必要な土台を作り上げた。

 「野球が出来ることに本当に感謝して、今までやってきたことを思い出し、これからも自分の持っている力を発揮するだけ」。ようやく目を覚ました未完の大器はもっともっと伸びるはずだ。

 第2試合は、兵庫の先発左腕、植村の気迫に満ちた投球で今季初勝利を飾った。昨季まで同球団にいたエース小西美加が新球団大阪に移籍し、兵庫は打倒小西を今季の目標に掲げていた。植村は「相手の先発は昨年まで兵庫を引っ張った小西さんなので、私からこの試合に投げたいと志願しました」と川越監督に開幕前から直訴していた。

 今季は投球の幅を広げるために、新球シュートを取得し、決め球スライダーを生かす技術を身につけた。この日は4回一死まで無安打に抑えるなど、プロ入り初完封勝利を記録。「今日はどうしても勝ちたかったので気持ちで投げました。正直興奮していて、試合内容は覚えてないですけど」と満面の笑みで語った。打線も先発小西の立ち上がりを攻め、2回に打者9人を送る猛攻で4点を奪った。古巣倒しに闘志を燃やしていた小西は、開幕初日に花を飾ることが出来なかった。

 新球団大阪の小西は敗戦後に大粒の涙を流した。今季初先発となった古巣の兵庫戦で先発投手を務めたが、本来の調子には程遠く2回には打者9人を送られる猛攻を受けて4失点。開幕連敗スタートという厳しいチーム状況を作った。「悔しいです。一人で点を取られて負けたようなもんなんで。やっと開幕して念願のマウンドだったんですけど、思うように投球出来ずに悔しさがかなり残ってます」。

続きを表示

この記事のフォト

2012年3月28日のニュース