パ順位予想 西武VSソフトバンク一騎打ちか

[ 2012年3月27日 07:00 ]

パ・リーグ順位予想

 30日のセ、パ同時開幕を目前に、スポニチ評論家陣が今季のペナントレースについて大激論。パ・リーグの優勝チームに評論家14氏のうち8氏が西武、6氏がソフトバンクを予想。完全に一騎打ちの様相の中で、有藤通世(65)、東尾修(61)、森繁和(57)の3氏が展望を占った。

 森繁和 パ・リーグは各球団ともそれほど差がないんじゃないかな。その中で西武は外国人などを補強した上で、中島がメジャーに行かずにチームに戻ってきた。これは大きい。

 東尾修 新助っ人で抑えを務める予定のゴンザレスが非常にいい。四球が少なくて三振が多い。守護神の必須条件を満たしている。1番打者に入るヘルマンもオープン戦の打率が3割を超えているし、十分使えるだろう。

 有藤通世 西武は投手、野手ともに穴が少ない。涌井、岸も去年のようなことはないだろうし、新人の十亀も開幕ローテーションこそ外れたが、10勝前後はいける。それだけの力量を持っている。

 東尾 ソフトバンクは昨年、2位に17・5ゲーム差をつけての優勝。投手が3人抜けたのはもちろん痛いが、山田ら若い投手が出てきている。Aクラスは堅いだろう。

 森 ソフトバンク、オリックス、ロッテはそれほど力の差はないのでは。僕はオリックスが西武の対抗の1番手になると思う。

 東尾 Aクラス争いの予想は難しいが、ファンは激しい戦いを楽しめるんじゃないか。オリックスは李大浩(イデホ)の加入が何より大きい。

 有藤 ロッテは一昨年が日本一で、昨年が最下位。浮き沈みが激しいが、今年は上位もうかがえる。ルーキーの藤岡は2桁勝利が期待できるし、巨人から移籍してきたグライシンガーと合わせて20勝は計算できるのでは。もう一人の助っ人・ペンも楽しみ。最下位だった去年は54勝。新戦力の加入で70勝オーバー、5割以上は十分に可能だ。

 森 ロッテは打線と足、守備力でカバーできる部分がある。1、2軍で首脳陣が入れ替わったことで、野球自体が大きく変わる可能性も秘めているね。足攻、投手の起用法…とね。一方で、去年2位だった日本ハムは、ダルビッシュが抜けた穴を埋めるのは容易ではない。

 東尾 日本ハムの2年目の斎藤は、あまり良くなった印象を受けないね。昨年は6勝6敗だったが、負け数が増えるかもしれない。何が欠点で、それをどうしようか、というものが伝わってこないんだ。例えばフォームで体重が前に乗ってこない。小手先の投球になる。これは、本人の将来を考えても決していいことではないんだが…。

 有藤 斎藤は開幕投手に決まったが、開幕の雰囲気は独特。どんなスタートを切るか。チームにとっても本人にとっても試金石になる。

 東尾 楽天も苦しいかな。岩隈が抜けた部分をどうカバーするか。

 森 先発陣は、田中1人に頼るのはいかにも厳しい。

 有藤 下柳もローテーションに入ってくるだろう。実績もあっていい投手なのは確かだが、そんなベテランに頼らざるを得ないのは、投手陣の苦しさを表している。

 森 パ・リーグは過去10年、4球団が優勝している。勝っていないのはオリックス、楽天の2球団だが、最初にも言ったように今年は戦力的に飛び抜けた球団はない。もちろん故障者などにもよるが、どこにもAクラスの、そして最下位争いの可能性があると思う。

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2012年3月27日のニュース