伊藤隼開幕スタメン確定的 虎新人外野手で40年ぶり

[ 2012年3月27日 06:00 ]

<神・ア>8回2死一塁、伊藤隼はヘッドスライディングで二盗を決める(二塁手・ティモンズ)

プレシーズンゲーム 阪神12-6アスレチックス

(3月26日 東京D)
 「慶応ボーイ」が40年ぶりの快挙だ。阪神のドラフト1位ルーキー・伊藤隼が、開幕戦となる30日のDeNA戦(京セラドーム)での先発出場を確実にした。開幕前の最終試合となったアスレチックス戦で「9番・右翼」で出場して2安打。14安打12得点の猛打で前日のマリナーズ戦に続き大リーグ相手に白星を挙げた和田監督は、この日のオーダーが開幕オーダーになるとの考えを示し「最後の何試合かはそれを意識してやった」と語った。

 伊藤も手応えを口にした。「この2日間が良いきっかけになったんじゃないかと思います」。オープン戦は16試合で打率・154。見逃し三振の多さに首脳陣から「見逃しでは何も起こらない」と酷評されたこともあった。しかし前日のマ軍戦で1安打して吹っ切れた。この日は2回1死二塁でア軍ロスの投じた148キロの直球に力負けせず中前適時打。8回2死からはケリガンの150キロを再び中前打。メジャー相手に力負けしない思い切りの良いスイングが戻った。直後には二盗に成功。「練習で良い感じで打っていたのが、試合で出だした」と自信を取り戻した。

 マートンが左太腿裏筋挫傷で開幕絶望となるアクシデントがあったものの、阪神の新人外野手が開幕戦で先発メンバーに名を連ねるのは、72年に「3番・左翼」で出場した望月充(大昭和製紙)以来、実に40年ぶり。鳥谷以降生え抜きのスターが育っていないチーム事情もあるだけに、和田監督も「これからは結果を求められる世界に入ってくる」とさらなる奮起を求めた。

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2012年3月27日のニュース