感動の選手宣誓・阿部主将が口火打「甲子園は最高の場所」

[ 2012年3月23日 06:00 ]

<石巻工・神村学園>石巻工のアルプス席で応援する春日丘ナイン

センバツ 石巻工5-9神村学園

(3月22日 甲子園)
 「日本中に届けます。感動、勇気、そして笑顔を」。主将の阿部翔人が自身の選手宣誓を体現した。反撃の口火となる4回の適時打を含む3安打。「勝利を届けられなくて凄く悔しいし申し訳ない。でも、自分たちの食らいつく野球は見せられた。(甲子園は)最高の場所」と涙を必死にこらえながら振り返った。

 自宅が津波で全壊したばかりか、小学校時代に「鹿妻小鹿クラブ」でともにプレーした木村優斗さん(享年16)を亡くした。甲子園に出発する前に旧友の墓前に線香を供えた。「3安打はあいつの力もあった。観客席も自分たちと一つになって一緒に戦ってくれた。見えない力が背中を押してくれた。ここまでずっと周りの人に支えられてきた」。OBや地域住民も含め一丸となって手にした夢舞台だった。

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2012年3月23日のニュース