崖っぷちバレンティン 2発で開幕1軍つかんだ

[ 2012年3月22日 06:00 ]

<巨・ヤ>丸刈りの頭をかくバレンティン

オープン戦 ヤクルト3-2巨人

(3月21日 東京D)
 ようやくヤクルトのバレンティンが開幕1軍を決定づけた。オープン戦初アーチ。それも2発だ。開幕戦の地、東京ドームで巨人ファンを沈黙させた大砲は「この感触はやっぱり気持ち良いね」とご満悦だ。

 2回、マシソンの146キロの直球を左中間席に運ぶと、4回にはスライダーを左翼席へ。ロマンとの激しい外国人枠争いで小川監督は「ロマンが好投したら一つ上の評価をするけど、こういう時にバレンティンが打つんだよ」と話していたが、その予感は的中。2打席連発で答えを出した。さらにロマンが開幕時に2カード目の先発に回って開幕メンバーから外れることが濃厚。指揮官は「チームのためにも本人のためにも大きな一発だった」と語った。

 不振にあえいだ10日頃、小川監督から「本塁打王でも開幕2軍はある」と言われ、危機感を募らせた。17日に気分転換に髪を金髪に変えたが、首脳陣に不評で丸刈りに。球団関係者によると「英語で読める新聞記事を見て評判が悪かったことを知っていたようです」と反省したという。

 待望の一発。タイミングの取り方が、31発で本塁打王を獲得した昨季に近づいてきた。これまでは上げる左足がすぐ地に着き、ためがなかった。今は足を上げながら余裕を持ってボールを待てる。

 「自信はいつもある」とバレンティン。開幕戦の相手に強烈な印象を残しドームを後にした。

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2012年3月22日のニュース