JFE東日本26度目出場で初V!青野監督「完璧な勝ち方」

[ 2012年3月16日 06:00 ]

<JFE東日本・日本通運>スポニチ大会を制し、ナインに胴上げされるJFE東日本・青野監督

第67回東京スポニチ大会 JFE東日本3-2日本通運

(3月15日 神宮)
 JFE東日本が決勝で日本通運を3―2で下し、前身の川崎製鉄千葉時代を含めて26度目の出場で初優勝を飾った。昨年の都市対抗予選で敗退した悔しさをチーム一丸で晴らし、青野達也監督(56)も笑顔で歓喜の輪に加わった。この日の準決勝でも完封勝利を挙げた三橋尚文投手(32)が最高殊勲選手。JFE東日本は今秋の日本選手権大会出場権を獲得した。
【決勝結果 準決勝結果】

 耐えた時間が長かったからこそ、喜びも大きかった。26度目の出場で悲願の初優勝。青野監督はナインから3度胴上げされ、落合主将からウイニングボールを受け取ると、さらに仕切り直しで再び3度宙に舞った。

 「完璧な勝ち方ですよね。震災後の最初のスポニチ大会で優勝して勢いをつけたかった」。昨年大会は決勝戦当日に東日本大震災に見舞われ、決勝戦が中止に。JX―ENEOSとNTT西日本の両チーム優勝となった。2年ぶりの決勝戦。感慨もひとしおだった。

 昨年6月の都市対抗予選で日本通運、かずさマジックに敗れ、長いオフを味わった悔しさを晴らした。今季のチームスローガンは「原点回帰」。指揮官は打者に徹底的に逆方向へ打つよう指示した。「去年はあと1点を取れる野球ができなかった。逆方向へ低く、鋭い打球を徹底させた」。決勝戦では3回に1点を先制後、落合が左翼線二塁打。2死二、三塁から金森も遊撃へ適時内野安打を放ち2点目を追加するなど、左打者も逆方向へ狙い打った。その粘り強さが同点の7回2死一、三塁、決勝点となった相手暴投を呼び込んだ。

 野手のリズムをつくったのは三橋の好投だ。12日のJR東日本東北戦(QVCマリン)で史上5人目のノーヒットノーランを達成。準決勝でも三菱重工名古屋を150キロ近い直球でねじ伏せて4安打完封勝利を挙げるなど、18イニング連続無失点で最高殊勲選手に選ばれた。32歳のベテランは中2日のマウンドにも「社会人野球は短期決戦。中2日空いただけでもありがたい」。昨年末も肩を休ませず今大会に照準を合わせた調整法がはまった。

 投打がガッチリかみ合って勝ち取った栄冠。青野監督は「5試合もいい経験をさせてもらった。おごることなく、通過点と思ってやっていきたい」とさらなる飛躍を誓った。

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