関係者認めた「最高標準額は目安。優秀な選手にはそれ以上」

[ 2012年3月15日 10:04 ]

15日午前、中日とのオープン戦のため、球場入りする巨人の高橋由伸

 巨人が主力を含む一部選手と、契約金の「最高標準額」として球界で申し合わせた1億5千万円(出来高払い5千万円を含む)を超える契約を結んでいたと朝日新聞が15日に報じたことを受け、巨人の関係者が同日、これを認めた。

 朝日新聞は1998年入団の高橋由伸、2001年入団の阿部慎之助、99年に入団し大リーグに移った上原浩治のほか、内海哲也、野間口貴彦、日本ハムに移籍した二岡智宏の6選手が契約金の最高標準額を超え、計36億円だったと報じた。いずれもドラフトで大学生や社会人の有力選手が入団先を選べる逆指名制度や自由獲得枠があった93~04年に、制度を利用して入団した選手。

 巨人は取材を受けた上での反論として「最高標準額は緩やかな目安と認識されてきた。球界のルールに反しておらず、税務申告も適正に行っており違法と見なされる点もない。記事によって特定の選手のプライバシーや契約上の秘密が暴露されれば極めて遺憾」などとする文書を発表した。

 関係者は「最高標準額は目安だった。優秀な選手にそれ以上の提示をすることはあったようだ」と語った。別の関係者によると、標準額を超える分の契約金は複数年に分けて支払われていた。入団時に設定した数項目のノルマを達成しない場合には支給されなかったという。最高標準額は93年の逆指名導入の際に、1億円とすることで申し合わせた。アマチュア選手への利益供与禁止を12球団で申し合わせた05年の「倫理行動宣言」以降、巨人では最高標準額を超える契約はないという。

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