後藤 古巣相手に4番で一発!DeNA7年ぶり単独首位

[ 2012年3月11日 06:00 ]

<西・D>DeNA・中畑監督(右)は1号2ランを放った後藤をノリノリで称える

オープン戦 DeNA3-1西武

(3月10日 西武D)
 複雑に絡み合った因縁も、DeNAの後藤には関係なかった。1点を先制した直後の初回1死二塁。1ボール2ストライクからの内寄り141キロ直球を左翼席に運んだ。

 12球団で最も遅いチームのオープン戦1号。古巣・西武から、慣れ親しんだ西武ドームで、横浜高の後輩・涌井から放った会心の一撃だった。

 「無心で、うまく振り抜けた。エースと言われる投手から打てたことは自信になります」

 昨年11月に西武からトレード移籍。今年2月の沖縄・宜野湾キャンプではインフルエンザで離脱もしたが、復帰後は休日も返上して打ち込みを続けた。古巣相手の一戦は4番で出場。スタメン発表の際は西武ファンからも大歓声が起こり「鳥肌が立った。粋な計らいをしてもらって凄くうれしかったし、(中畑)監督のために何とか、という思いが出てくる」と振り返った。

 昨年3月11日はイースタン教育リーグのロッテ戦(ロッテ浦和)に出場。左翼フェンスのワイヤが次々に切れる恐怖を味わった。あれから1年。「気を抜いたプレーをしていたら被災者に勇気を与えられない。常に全力プレーをして、元気づけたい」という31歳のバットが、チームを7年ぶりのオープン戦単独首位に導いた。

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2012年3月11日のニュース