マー君「僕の使命」 真剣勝負を被災地に届ける

[ 2012年3月10日 06:00 ]

前日会見で「真剣勝負」と試合への決意を語る楽天・田中。左は中田

 東日本大震災復興支援ベースボールマッチが10日、東京ドームで行われ、日本代表が台湾代表と対戦する。09年の第2回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)以来の結成となった侍ジャパン。この日は東京ドームで前日練習を行った。3連覇の懸かる来年のWBCへの第一歩。エースナンバーを背負う楽天・田中将大投手(23)は、公式戦同様の真剣勝負を誓った。正午からは社会人選抜対大学選抜が行われる。

 東京ドームでの前日練習を終えた田中に、華やいだ雰囲気はみじんもなかった。侍ジャパンのエース番号18を背負い、代表戦初先発。2イニングが予定されるマウンドでは、被災地に勇気と元気を届けることだけに集中する。

 「オールスターではなく、お祭りじゃないので。被災地の方たち、ファンにしっかりとした姿を見せることが僕の使命。自分を表現したい」

 昨年3月11日。兵庫・明石でのオープン戦中に震災が起きた。あれから1年。今月7日にはオープン戦で再び同地を訪れ、「僕はあんまり前のこととか覚えていないんですけど、この前、明石に行った時はいろいろなことがよみがえった」。復興支援試合。自分がやるべきことは、公式戦同様の真剣勝負を見せること。「そういう姿で感じてくれれば」とシーズン中と同様に、被災地に届けとばかりに自身の代名詞である雄叫びやガッツポーズも出す構えだ。

 希望を胸に、勇気を背に。秋山監督は田中を先発に指名した理由を「東北の支援。元気な姿を見せてくれる」と説明。「一日も早い復興が望まれる。グラウンドでの全力プレーで勇気と感動を与えられる」と力を込めた。田中にとって08年北京五輪、09年WBCに続く日の丸。松坂(レッドソックス)らが背負ってきたエースナンバーには「先輩たちの名を汚さないためにも、いい投球をしないといけない」と誓った。開幕3週間前に見せるガチ勝負。田中が持ち味を前面に出し、18番に恥じない快投を見せる。

 ▼楽天・嶋 復興に向けた前向きな姿勢を見ていただけたら。(田中とのコンビは)公式戦と同じようにやりたい。

 ▼中日・浅尾(初の代表入り)周りは凄い選手ばかり。その中でベストパフォーマンスを出せるようにしたい。

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2012年3月10日のニュース