開幕争い三つ巴 原監督が内海にハッパ「仕上げ大事」

[ 2012年3月2日 06:00 ]

雪だるまの横でダッシュをする杉内(左)と内海

 巨人・原辰徳監督(53)が1日、開幕投手の大本命・内海哲也投手(29)に最後の仕上げを命じた。ジャイアンツ球場で全体練習を再開し、3月30日のヤクルトとの開幕戦(東京ドーム)の先発投手に言及。個人名は挙げなかったが、開幕投手を洋服の仕立てにたとえ「仮縫いぐらいかな。仮縫いってとても大事。しかし、最後の仕上げって、もっと大事だしね」と独特の表現で現状を語った。

 ソフトバンクからFA加入の杉内、昨季新人王・沢村と三つ巴の開幕投手争い。これまで「横一線」と繰り返してきた指揮官だが、ここにきて「仮縫い」という言葉で胸の内は固まったことを明かした。それが内海だ。昨季最多勝を獲得し、10日の復興支援試合(東京ドーム)にも日本代表に選出された。選手会長も務め、チームの精神的支柱。2月3日に3投手がそろいブルペン入りした際は「エース、お前を見に来たよ」と声を掛けるなど信頼は揺るぎない。

 原監督は昨季も内海の開幕投手を思い描いていた。しかし、3月13日の阪神との合同実戦練習(甲子園)で5回12安打7失点とまさかの大炎上。東日本大震災での日程変更も重なり、東野に託すこととなった。杉内、沢村が3日の西武戦(同)、内海が翌4日の同戦にオープン戦今季初登板するが「結果でそこまで、ということはないですね」と強調。内海がエースとして堂々たる姿を見せることで「仕上げ」が完成すれば、試合後に本人に通達する考えだ。

 キャンプ前には「開幕は狙いたい。特別なもの。任せてもらえるような結果と内容を出したい」と宣言していた内海。ふさわしい仕上げでし烈な内部競争の勝ちどきをあげ、2年ぶり3度目の大役の通達を待つ。

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2012年3月2日のニュース