和田 大分析38球 10台モニターでフォーム撮影

[ 2012年2月21日 06:00 ]

ショウォルター監督(左から2人目)らが見守る中、特殊カメラを前に投球練習するオリオールズ・和田

 オリオールズの和田毅投手(30)が19日(日本時間20日)、キャンプインし、動作解析のための投球フォームの撮影をした。チームが今季から選手の状態の変化をチェックするために導入したものだが、和田にとって動作分析は早大時代からの専門分野。背番号18のユニホーム姿で守備練習もノーミスでこなした左腕が、大リーガーとしての着実な1歩をしるした。

 腕に無数の黒いシールを貼り、上下とも黒のウエアで和田は室内練習場のブルペンに立った。報道陣シャットアウトの中、上下左右、約10基の特設モニターに取り囲まれた。元メッツ投手コーチで、球団育成部のリック・ピーターソン氏が考案した動作解析プログラムの撮影だった。

 「自分の体の動きをしっかりと見られるし、自分がどんなフォームで投げているかも分かる。ケガ(予防)という部分でも大きい」

 和田は早大時代から動作解析を学び、卒業論文も「投球動作における下肢の筋電図分析」。ソフトバンク時代も毎年1月に動作解析の映像を撮影、投球フォームをミリ単位でチェックしてきた。1メートル79、77キロの体を効率的に使い、故障につながる無駄を排除するためだった。室内で10球、屋外でも撮影は続き、マウンドから直球、スライダー、チェンジアップを28球。自らの哲学に沿うオ軍の試みに和田は「個人的にうれしい。自分のことをしっかりと考えてくれる」と笑顔で振り返った。

 オレンジカラーの背番号18の練習用ユニホームでの投内連係、サインプレーはノーミス。ベースカバーでは「走者との接触を避けるため、ベースの端を踏むように」との首脳陣の指示にもしっかりうなずいた。午前8時30分の身体検査前にトレーニングルームの器具も詳細に確認。自分のやるべきことに終始した。

 「(公式戦開幕の)4月6日に自分がメジャーの中にいれるように結果で示していければ。いきなり最初からフルにいっても、もたない」

 15人近く候補がいる中で最終的に5人に絞られる先発陣。オープン戦の結果次第では、開幕マイナーの可能性もある。だが、先発争いに勝ち抜くことと、開幕に体調のピークに持って行く作業を和田は両立させる覚悟でいる。

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2012年2月21日のニュース