イチロー、川崎と「両思いって感じもおかしいなと…」

練習中、笑顔を見せるイチロー

　【マリナーズ・イチローに聞く】

　――川崎が入ってチームのムードも変わった。

　「あの人、どこでも生きていける。僕は全然、違うタイプですけど。あいつはもう、どこでも生きていけるわ。見てるだけでおもろいですからね」

　――イチローにとってどういう存在？

　「あいつが、僕が癒やしと言ったと聞くんですよ。その言い方はないだろって感じですよね。癒やしかよ、俺はおまえの。僕にとっては、全然癒やしではないですね」

　――それでは？

　「同じ野手で価値観を共有できる存在。で、強烈に思いを伝えられて。価値観は共有できるけど、なかなか大人の年齢になって、そういう思いというのを、ぶちまけられることってないですよね。しかも勝負の世界で長くやっていると。普通は計算しますからね。（川崎は）そういうことを一切なく表現する。そこが希有（けう）な人間であると思っているんですけど。なかなか、両思いって感じもおかしいなと。片思いじゃないけど。うん」

　――その川崎も含め日本人選手が３人になる。

　「３人で開幕のグラウンドに立ちたいと思っています。現時点で」

　――開幕は東京ドーム。例年より時期も早いがそこに焦点を当てる？

　「それは当て方が分からないですからね。経験がないことですから。そうでありたいですけどね。計算通りにはなかなかいかないですから」