原巨人に変化!「フルカウント犠打」をテスト

[ 2012年2月13日 06:00 ]

紅白戦の5回無死一塁、送りバントする実松(後方中央は原監督)

紅白戦 紅組4-0白組

(2月12日 サンマリン)
 紅組の5回攻撃で原巨人の「変化」を感じさせるシーンがあった。無死一塁で打者は実松。初球、2球目とも送りバントのサインながらバットを引いてストライクを取られた。そこから粘り6球目を終えフルカウント。ここで再びベンチはバントの指令を出し、実松は投前に犠打を決めた。

 「ああいう作戦もある」と原監督。フルカウントで投手の西村は四球を嫌いストライクを狙う。昨年までは走者を走らせ、打者がゴロを打って二塁進塁を狙うことが多かったが、強いゴロが野手の正面に行った際に併殺打になる場面もあった。今回の選択はボールなら好機拡大。スリーバント失敗でも一塁に走者が残り、バントで二塁封殺でも打者走者は一塁セーフの可能性が高い。試合後、岡崎ヘッドコーチは選手全員を集め「このケースも頭に入れておいてくれ」と伝えた。

 昨年は統一球の影響で得点が一昨年の711から471に激減。今季は村田の加入で打線は下位まで厚みを増している。さらに常に走者を置いて重圧をかける。低リスク、低リターンの「フルカウント犠打」は公式戦でも見られそうだ。
 
 ≪ああ5年連続ワースト≫昨季巨人の送りバント成功率は・770。10年の・648から改善したものの、07年から5年連続で12球団ワーストと近年の大きな課題となっている。内訳では特に投手陣が全体で・524と低い。なお昨季両リーグの成功率トップはオリックスの・880。

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2012年2月13日のニュース