最速137キロ止まりも…憲伸「得るものあった」

[ 2012年2月11日 06:00 ]

和田と山崎を相手に打撃投手で投げ込んだ中日・川上

 元エースは健在だった。米球界から4年ぶりに中日に復帰した川上が、今キャンプで初めてフリー打撃に登板。山崎、和田との豪華な対決に北谷球場が沸いた。

 「全力ではないけど8割ぐらいの力で投げた」。強打者2人を相手に46球で安打性は12本。最速は137キロながら、ゆったりしたワインドアップから糸を引くような直球は、最多勝を2度獲得し、沢村賞にも輝いたかつての背番号11と何ら変わらない。「打者が立つことで自分のボールへの反応が分かるし、得るものがあった」と36歳のベテランらしく振り返った。

 ブレーブス傘下の3Aでプレーした昨季は右肩痛でメジャー登板はなかった。今キャンプでも状態を不安視する声はあったが、高木監督は「やはりフォームがきれいだし、球筋も良かった」と高評価。対戦した2人の感想も存在感の大きさを物語る。川上が中日に入団した98年から02年までともにプレーし、同じく今季から復帰した山崎が「いい球と悪い球がはっきりしていたけど楽しかった。エースが相手で気持ちが入ったね」と言えば、和田も「調整段階だけど、いいコントロール。やっぱり雰囲気がありますね」とうなずいた。

 「もう少し力をためられるようにしたい。自分が力みたい時に力めるように」と、独特の表現で今後の課題を設定した右腕。格安の年俸3000万円で再出発するケンシンが、また一つ階段を上った。

 ▼阪神・嶋田スコアラー (川上について)雰囲気も投げ方も全然変わっていない。ケガの影響は全くなさそうだし、チェンが抜けても憲伸が帰ってきたという感じだね。

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2012年2月11日のニュース