現時点でオファーなし…井川メジャー消滅なら日本復帰も

[ 2012年1月21日 06:00 ]

ゴムチューブを使ってシャドーピッチングする井川

 昨季限りでヤンキースとの5年契約を終え、フリーエージェント(FA)となった井川慶投手(32)が20日、日本球界復帰の可能性について初めて言及。茨城県ひたちなか市で自主トレを行った左腕は「米国でやるためにトレーニングをしている」としながらも「オファーがなければどこかで野球をしたいと思うので、もちろんそういう(日本復帰の)選択肢はある」と語った。

 大リーグでは07、08年の2年間で16試合に登板しただけで、通算成績は2勝4敗、防御率6・66。09年以降はマイナー生活が続いている。「メジャーでもう一度投げたい」と言うが、現状ではメジャー契約のオファーは届いていない。招待選手としてメジャーのキャンプに参加できれば、わずかな可能性は残るが、それも厳しい状況だ。「マイナーのキャンプスタートだと(メジャー昇格は)ほぼない。上で投げるチャンスがないなら(日本も)考えたい」と揺れる胸中を口にした。

 日本球界復帰となれば、複数球団が獲得に動くのは確実だ。阪神のエースとして03年には20勝を挙げて沢村賞を獲得するなど実績は十分。既にオリックスと楽天が獲得に意欲を示し、ダルビッシュがレンジャーズへ移籍した日本ハム、和田と杉内が退団したソフトバンクも貴重な左の先発の調査へ乗り出す可能性はある。

 昨季は夏場に左肘の違和感を訴えた井川だが、現在は「痛みなく投げられている。不安はない」と自信をのぞかせる。昨年3月11日の東日本大震災で地元の茨城県大洗町が被災。「今年こそ注目されるところで投げてみんなを勇気づけたい」と期する思いは強い。米国か6年ぶりの国内復帰か。井川の決断が注目される。

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2012年1月21日のニュース