イチ 岩隈を歓迎「こんなに守りやすい投手はいない」

[ 2012年1月9日 06:00 ]

オリックスのT―岡田(左)からあいさつを受けるイチロー

 ウエルカム、クマ!マリナーズのイチロー外野手(38)が8日、楽天から海外FA権を行使して加入した岩隈久志投手(30)を歓迎した。ほっと神戸で約2時間の自主トレを行い、「まさか同じチームで一緒にできるとは想像していなかった。僕にとっては思いがけない良いニュースだった」と喜んだ。

 その心に深く刻み込まれているのが、ともに日の丸を背負って戦った09年の第2回WBCだ。岩隈は先発3本柱の一角として活躍。4試合で1勝1敗ながら、防御率1・35の安定感で決勝・韓国戦の先発も任された。当時、イチローは右翼の守備位置から見守っていたが、そのテンポのいい投球に「こんなに守りやすいピッチャーはいない」と感心していたという。

 本拠セーフコ・フィールドは、メジャーでも屈指の投手天国。深い天然芝、広い外野に加え、シアトル特有の湿った空気の影響で打球が飛びにくいとされる。打たせて取るタイプの岩隈にとっては、まさにうってつけの球場。そのテンポのいい投球でフライを打たせ、イチローが捕る…。早くもそんなシーンを想像しているようだった。

 岩隈だけではない。今季は自身を慕ってソフトバンクを飛び出し、マ軍の春季キャンプに招待選手で参加する川崎もいる。「ムネ(川崎)と3人で、同じユニホームでグラウンドに立てることを楽しみにしています」。イチ、クマ、ムネの日本人トリオ。3月28、29日に東京ドームで行われるアスレチックスとの開幕2連戦で、3人がそろい踏みする姿が楽しみだ。

 ▽09年WBCとマ軍日本人トリオ イチローは不動の1番打者としてチームをけん引。準決勝まで38打数8安打の打率・211と不振だったが、3月23日の決勝の韓国戦は延長10回に決勝2点中前打を放つなど、6打数4安打の固め打ち。文字通り連覇に導いた。岩隈は松坂(レッドソックス)ダルビッシュ(日本ハム)とともに先発3本柱として活躍。決勝戦の先発を任されるなど、4試合で20イニングを投げ防御率1・35とMVP級の働きを見せた。川崎は内野のユーティリティー選手として5試合の出場で打率・429をマーク。守備や走塁でもチームをもり立てた。

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2012年1月9日のニュース