努力で脱“自衛隊” 宮本、古田以来の快挙達成へ

[ 2012年1月2日 06:00 ]

 ついにここまで来た。守備の名手であるヤクルト・宮本が、通算2000安打にあと25本。早ければ4月中にも偉業に手が届く。本人は「チームに迷惑を掛けないように早く達成したい。後進に道を譲らないとね」と話すが、昨季はリーグ3位の打率・302。ベテランの実力はまだまだ若手の追随を許さない。

 卓越した守備力を買われ95年に入団。当初は打撃が非力で、当時の野村克也監督に「(守るだけの)自衛隊」と冗談交じりに例えられた。01年には歴代1位の年間67犠打をマークしたつなぎ役だったが、宮本は努力の人でもあった。走者を進める右打ち、厳しいコースはファウルでカットする粘りの技術をコツコツと身につけた。チーム打撃に徹した積み重ねが大台に届こうとしている。

 同志社大、プリンスホテルを経て18年目。大学、社会人を経た選手の2000安打は、05年のヤクルト・古田敦也以来史上2人目の快挙となる。42歳シーズンを迎える今季、宮本が金字塔を打ち立てる。

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2012年1月2日のニュース