和田「楽しみ」メジャーの舞台で松坂と再び対決へ

[ 2012年1月1日 06:00 ]

オリオールズのユニホームを着て、鏡の前で投球フォームをチェックする和田

 ソフトバンクから海外FA権を行使し、オリオールズと2年契約を結んだ和田毅投手(30)がスポニチ本紙の新春単独インタビューに応じた。オ軍を選んだ理由から、再び同じ舞台に立つことになった同学年のレッドソックス・松坂大輔投手(30)への思い――。真新しい背番号18のユニホームを披露し、夢のメジャーに挑む決意表明を行った。

 ――昨年の12月中旬には球団が決まった。

 「こんなに早く決まるとは思ってもいなかった。代理人からも“今年は市場がゆっくり”と聞かされていたので、年は越すのかなと考えていた。年内に決まったことで準備期間もしっかり取れるし、本当に良かった」

 ――オリオールズに決めた理由は。

 「自分が大切にしていることを第一にしてくれた球団。代理人とも相談しましたが、最初から“ここでいいかな”と」

 ――自分の中で大切にしていることとは。

 「先発ということと、長年、一緒にやっている土橋(恵秀個人トレーナー)がチームのトレーナーとして一緒にできるということ。家族の生活環境面ももちろんありますが、向こうで野球をやる以上、どれだけ今までやってきた野球の環境を整えられるかということが僕の中では大事でした」

 ――ボルティモアの球場の印象は。

 「マウンドからホームプレートまでが凄く近く感じた。(右翼は)97メートルで近いし、外野もふくらみがないですし。東京ドームみたいだなと」

 ――現時点でのメジャーへの準備と対策は。

 「去年の統一球も対応できたし、ボールに関しては問題ないと思う。やっぱり、ローテーションの部分ですね。(日本での)中6日から中4日に変わる。遠征の移動にも時差が出てくる。日本では(登板2日後に)1日休みがもらえる中で休まずにトレーニングしたり、あえて投げた日にトレーニングしたりと、“仮想中4日”にしたりとかやっていました。ただ、それは想像の中なので実際はどうか分からない」

 ――背番号は早大時代と同じ18に決まった。

 「本当は21が良かったけど、候補の中に21はなかった。代理人から背番号を選ぶためにメールが来たときに、いくつかある中で、パッと18が目に入った。自分がメジャーを夢見た大学の時につけていた数字。純粋に夢の舞台で初心に戻って挑戦するという意味ではいいなと思って選んだ」

 ――同じア・リーグ東地区のレッドソックスには同学年の松坂がいる。

 「日本では負け越していますからね(7試合対戦し、和田2勝、松坂4勝)。大輔がメジャーに行った時に、またどこかでというのはあった。僕が高校の時に“あっ、これは雲の上の存在だ”と思ったピッチャー。大輔がメジャーに行って、自分もそこに行けたらいいなという夢でもあった。新たな舞台で対決が実現できれば楽しみ。大輔は、普通に調整すれば先発として戻って来るから、僕が先発として投げ通さなければならない」

 ――ア東地区はヤンキース、レッドソックスなど強豪ひしめく激戦区。対戦したい打者は。

 「全員ですね。想像できない世界。160キロ投げても簡単に打ち返す。あの大輔が、ケガをするなんて信じられなかった。それだけ激戦の中で、大輔もやっていたのだなと。凄いなと思います」

 ――対戦する打者も日本と比較にならないほど増えるが。

 「既にア・リーグ東地区のデータはお願いしてあります。GMに“僕はこういう形で(勉強して)抑えてきた”と伝えたところ、急いでDVDをつくってくれると。今月の頭には届くようです。iPadを買って、持ち歩くつもりです」

 ――新天地での再スタート。プロ1年目の気分と同じか。

 「チームも、リーグも、国も違う。もちろん環境も違うので、そこは1年目のつもりでやります。クラブハウスの中でのルールや服装とか。でも、投球スタイルは10年目で行く。1年目みたいに“がむしゃらに”という思いはない。ホークスで9年間やってきた自負もあるし、今までやってきた投球に対するプライドは忘れない。そこは曲げずにやっていきたい」

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2012年1月1日のニュース