落札額に不満の声も…青木本人は「ホッとしました」

[ 2011年12月18日 06:00 ]

250万ドルで落札された青木。夢のメジャーへまた一歩近づいた

 ポスティング・システム(入札制度)による大リーグ移籍を目指すヤクルトの青木宣親外野手(29)の入札受け付けが16日(日本時間17日)に締め切られ、大リーグ機構は「少なくとも1球団以上」の入札があったことを公表した。

 日本野球機構(NPB)を通じて、最高入札額のみを伝えられたヤクルト球団は即座に受諾。衣笠剛球団社長(62)は落札額が250万ドル(約1億9500万円)だったことを明らかにした。落札した球団には30日間の独占交渉権が与えられる。

 全30球団OKの姿勢を打ち出している青木は「待つ身だったのでホッとしました。自分の夢に一歩でも近づいたと実感できました。今後のことは代理人に任せて、自分は練習に集中してしっかりとした準備をしておきたい」とコメント。これまでナショナルズ、アスレチックス、マリナーズなどが興味を示していた。

 入札額にかかわらず受諾する方針を固めていた球団側も青木への気遣いから素早い対応を見せた。諾否の返答期間は4営業日(土日を除く)となっているが、午前7時33分に最高入札額が伝えられると、同8時33分にNPBに受諾する返答を出した。ジャスト1時間の即答劇。衣笠社長は「1日でも早くと思った。青木選手、球団とも意思表示ははっきりしていたのでいたずらに(受諾までの)時間を延ばしたくなかった」と説明した。

 落札額250万ドルは、同制度でヤンキースが独占交渉権を獲得した西武・中島と同額。衣笠社長は首位打者3度の実績を挙げ「彼の評価ではないだろうと思います」と納得はしていないが「ぜひ向こうで活躍してほしい」と願った。落札球団は不明だが、「メジャーリーガー・青木」の誕生へ大きく近づいた。

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2011年12月18日のニュース