石巻工 震災からの復興努力評価され21世紀枠候補に 

[ 2011年12月15日 18:39 ]

 東日本大震災で被災した宮城県石巻市の石巻工高が15日、来春の選抜高校野球大会の特別枠「21世紀枠」の候補校に選ばれた。野球部の松本嘉次監督(44)は「重みを感じている。いろんな支援を受けたので、選ばれれば全国で頑張っている姿を見せたい」と話した。

 石巻工高は津波で学校敷地が1メートル以上も浸水。野球部の部室も被害を受け、用具も流された。部員も親族を亡くしたり、家を流されたりで約7割が被災。7月の全国高校野球選手権宮城大会の開会式では、復興への思いを掲げた横断幕を持って行進した。

 9月には台風の影響で再びグラウンドが水没。だが逆境に負けず、秋季宮城県大会で準優勝を果たした。東北大会では初戦の2回戦で、優勝した光星学院高(青森)に敗れたが、困難な状況の中で、地域復興の起爆剤になろうとしていることが評価された。

 小黒秀紀校長(59)は「震災の中で頑張ってきた。出場できれば、みんなに元気を与えられるかなと思う」と話した。来年1月27日の選考委員会で出場3校に選出されれば、春夏通じて初の甲子園大会出場となる。

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2011年12月15日のニュース