引退の川越「シビアな世界 長くやりたかったけど…」2軍コーチに就任

[ 2011年12月14日 12:37 ]

2011年8月23日、7回から登板した川越

 最後まで川越らしかった。12月3日にQVCマリンで開催されたファン感謝デー。球団は引退セレモニーを企画したが、ロッテの川越は固辞した。2軍投手コーチに就任する右腕は「このユニホームも最後ではないから。これからは指導者として勉強していかないと」。シャイな一面を持つ38歳は、そう言って笑った。

 オリックスに入団した99年に11勝。西武・松坂(現レッドソックス)と新人王を争った。05~07年には3年連続開幕投手。持ち前の気迫と投球術で1メートル74と小柄な体を大きく見せた。

 戦力外となった09年オフにロッテにテスト入団。昨春の石垣島キャンプでは西村監督の前で「これを一気飲みしたら先発をやらせてください!」と、大ジョッキ入りの焼酎を飲み干した。

 そして昨季、3勝のうち先発で2勝を挙げ日本一に貢献。しかし今季は中継ぎ登板のみ。「30歳を越えて1年、1年が大事だと分かった。シビアな世界。1年でも長く現役をやりたかったけど…」。ユニホームを脱ぐ決意は自然と固まった。

 「1人でも1軍に上がる手助けができたら。みんなに少しでも長く野球をやってもらいたい」。今度は指導者として美酒を味わう。

続きを表示

2011年12月14日のニュース