巨人、杉内に背番号「18」用意

[ 2011年12月2日 06:00 ]

ソフトバンクでは背番号「47」を10年間背負い続けた杉内

 ソフトバンクから国内フリーエージェント(FA)宣言した杉内俊哉投手(31)の獲得を目指す巨人が、背番号「18」を候補の一つとして交渉の準備に入っていることが1日、分かった。この日、球界参入が承認された横浜DeNAも杉内争奪戦に参戦の意向を示す中、巨人は早ければ2日にも正式に獲得を表明する方針。エースの称号という、最大限の誠意を用意して球界屈指の左腕獲得を目指す。

 実現すれば究極の評価となる。シーズン中から杉内の動向を注視してきた巨人は、11月29日のFA宣言を受けて条件面の調整に入ったとみられる。関係者の話を総合すると、契約年数は06年に日本ハムから獲得した小笠原の4年契約が基本となるのに加えて、背番号もいくつかの候補を挙げた。20、21…そしてエース番号の「18」も浮上した。

 投手にとって「18」は特別な数字となる。巨人では96年に野球殿堂入りした藤田元司、08年に同じく殿堂入りした堀内恒夫、そして86年から21年間は桑田真澄といずれも球界を代表する大エースが背負ってきたが06年以降、空き番となっている。巨人だけでなく、他球団でも楽天・田中、西武・涌井、広島・前田健らエース級が背負って球界を盛り上げている。

 杉内は02年にダイエー(現ソフトバンク)入りした際、同じ左腕の大先輩でもある工藤公康の後継者として47を受け継いだ。その後は06、09年のWBC日本代表など国際大会も含めて、10年間背負い続けた愛着ある番号でもある。ただ現在、巨人の47は08年に育成枠出身で初の新人王に輝いた山口が背負っている。球団理念「育成」の象徴である山口の番号変更は考えられない。杉内自身も47に愛着こそあるが、こだわりまではないとみられる。

 FA宣言した球界屈指の左腕には11月30日、横浜DeNAの春田真会長が「来ていただけるのであれば。誰もが認める投手であるので」と参戦に強い意欲を示すなど複数球団が獲得に乗り出すとみられる。何としても先発陣を補強したい巨人。複数年契約などの条件に加えて「18」を提示することができれば、杉内に対してその熱い思いはストレートに伝わる。

 エースを獲るためにエースの番号を。いよいよ巨人が杉内獲りへ本格的に動きだす。

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2011年12月2日のニュース