ボビーRソックス監督決定 松坂再生へ日本流調整容認

[ 2011年12月1日 06:00 ]

05年パ・リーグ東西対抗で握手するロッテ監督のバレンタイン氏(左)と松坂

 レッドソックスの新監督に元ロッテ監督のボビー・バレンタイン氏(61)の就任が確実となった。29日(日本時間30日)、米メディアが一斉に報じた。一両日中に正式発表される。日本に滞在していた同氏は30日、予定を切り上げて緊急帰国。ボストンへ向かった。日米で計22年の監督実績を持つ同氏は02年メッツ以来、10年ぶりのメジャー監督復帰。チーム再建とともに、右肘の腱移植手術を行った松坂の復活にも大きな役割を求められる。

 ボビーが名門球団の再建を託された。レ軍関係者によると、日本滞在中のバレンタイン氏と日本時間30日の早朝、合意に達したという。同氏は米国時間30日(日本時間12月1日)にボストン入り。正式契約を経て同12月1日(同2日)までに正式発表される見込みだ。

 レ軍は9月の大失速でプレーオフ進出を逃し、テリー・フランコナ監督が退任。当初は「監督経験よりも実務能力のある人物」を候補に絞っていたが、19日にジョン・ヘンリー・オーナーが監督経験がある人物へ方針転換するよう指示。日米通算22年で1610勝の経験に加え、卓越した野球理論、抜群の人気を誇るバレンタイン氏とは、本格交渉からわずか10日で合意に達した。

 メジャーでは02年メッツ以来10年ぶりの指揮を執ることになるバレンタイン氏は、松坂再生もチーム浮上の大きなテーマと考えている。6月に右肘の腱移植手術を受けた右腕の復帰は来年7月前後とみられるが「今は非常にいい状態と聞いている。強くなって帰ってくるだろう」と大きな期待を寄せている。ロッテ監督時代から松坂の良さを知るだけに「彼の監督なら日本時代と同じように調整させる。試合でも球数を意識させない。カウント3ボール2ストライクから日本の時のように変化球を投げてもいいんだ」と再生プランも頭に描いている。

 レ軍は今季、一部先発投手が登板間の試合中に飲酒していたことが発覚した。巻き返しへは、個性派集団と言われるレ軍選手の意識改革も行う必要がある。さらに、来季は本拠フェンウェイ・パークの開場100周年。07年以来の世界一奪回は至上命令だ。補強面もベン・チェリントンGMは新任でバレンタイン氏の広い人脈も必要になるなど問題は山積している。

 「レッドソックスは強く、伝統もあり、ファンの注目も高い。候補に挙がるだけでも光栄」と話してきたバレンタイン氏が、再びユニホームに袖を通す。

 ◆ボビー・バレンタイン 1950年5月13日、米コネティカット州生まれの61歳。68年ドラフト1巡目指名でドジャース入団。外野手から、69年に内野手に転向。その後エンゼルス、パドレス、メッツ、マリナーズでプレー。大リーグ通算639試合、打率・260、12本塁打、157打点。メッツ三塁コーチだった85年シーズン途中、35歳でレンジャーズ監督に就任。日米通算22年の監督経験。現在はスポーツ専門局ESPNの解説者を務めている。

 ▼ロッテ・大松 強いチームを引き受けましたね。自分が入団したときの監督だったし、どんな采配をするか楽しみです。テレビを通してですけど、またユニホーム姿を見られるのも楽しみです。

 ▼ロッテ・小野 決まって良かったですね。先日、話をする機会があったので気になっていました。来季の楽しみが一つ増えたという感じです。日本から応援しようと思います。

 ▼トミー・ラソーダ氏(ドジャースのマイナー監督時代にバレンタイン氏を指導)レッドソックスは素晴らしい監督を手にした。試合へ向けての準備など、彼は素晴らしい能力を有している。

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2011年12月1日のニュース