思い出す「日本一の胴上げ」西本さんの棺運んだ10人の教え子

[ 2011年11月30日 09:26 ]

(左から)足立光宏、佐々木恭介、福本豊、上田利治、長池徳士、梨田昌孝各氏ら阪急、近鉄の教え子が西本氏の棺を運ぶ

 大毎(現ロッテ)、阪急、近鉄(ともに現オリックス)の計3球団で監督を務め、25日に心不全のため91歳で死去した西本幸雄氏の葬儀・告別式が29日、兵庫県西宮市の斎場で営まれた。

 棺を運んだのは、10人の男たちだった。阪急から上田利治、足立光宏、長池徳士、福本豊、加藤英司。近鉄からは佐々木恭介、村田辰美、梨田昌孝、羽田耕一、久保康生の各氏。その全員が、一つのシーンを回想していた。

 1981年10月4日の日生球場。近鉄監督としてラスト采配を終えた西本氏の胴上げに、対戦相手の阪急勢まで加わるという異例の出来事があった。「球界でも歴史に残る日本一の胴上げじゃないかと、今でも心に残っています」と梨田氏。日本シリーズに8度挑んで、一度も日本一になれなかった「悲運の闘将」が、「日本一」になった瞬間だった。30年の時を超え、再び阪急と近鉄両軍が一緒になって恩師の亡骸(なきがら)を持ち上げ、西本氏は2008年に亡くなった愛妻・和子さんが待つ天国へと向かった。

 <主な参列者>上田利治、足立光宏、長池徳士、中沢伸二、福本豊、山田久志、加藤英司、岡本伊三美、大石清、小川亨、佐々木恭介、有田修三、栗橋茂、村田辰美、太田幸司、梨田昌孝、羽田耕一、久保康生、山崎慎太郎、星野伸之、吉田義男、一枝修平、江本孟紀、中村勝広、亀山努、藪恵壹、阪神球団オーナー・坂井信也=順不同、敬称略=

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2011年11月30日のニュース