ダル、早く決めて!!補強動けない米球団“やきもき”

[ 2011年11月27日 06:00 ]

米市場はダルビッシュの動向に注目している

 早く決めてほしいなあ…。複数の米メディアが25日(日本時間26日)、今オフにポスティング・システム(入札制度)でメジャー移籍の可能性がある日本ハム・ダルビッシュ有投手(25)の現状を報道。右腕の動向は各球団の補強戦略に大きく影響するため、早期の決断を希望している米球界がやきもきしている様子を伝えた。米FOXスポーツは契約が1月中旬まで大きくずれ込むと予想するなど、世界中が右腕の決断に注目している。

 ダルビッシュの動向は今や米球界で一番の関心事だ。25日付の米NBCスポーツ電子版は「We’re all waiting on Yu(Darvish)=(みんながダルビッシュの決断を待っている)」との見出しで報道。その決断を、大リーグ側がやきもきしながら今か今かと待ち望んでいると伝えた。

 先発投手の層が薄いとされる今オフのFA市場。既にレンジャーズを筆頭に多くの球団がダルビッシュ獲得に興味を示している。昨年はクライマックスシリーズ中の10月19日という早い段階に、自身のブログで日本ハム残留を表明。それだけに米球界側は今年も、日本シリーズが終わればすぐにでも決断すると予測していた。しかしシリーズ終了から1週間が経過した現在も表面上は進展はなし。米球界市場の状況を見極めているとも考えられるが、FOXスポーツは「大リーグ全体は今も待っているが、日本に残るのではという心配の声も上がってきた」と報道。「来季も日本残留?」と、疑心暗鬼ともいえる状況に陥りだしている。

 来月5日(日本時間6日)からウインターミーティング開催を控え、各球団は補強方針を固めたいのが本音。ダルビッシュの動向次第では、編成方針の見直しを余儀なくされる。さらに入札制度の申請時期が遅くなればなるほど、他の補強選手との兼ね合いで方針転換する球団も出てくる。FOXスポーツは「06年の松坂とレッドソックスの交渉を考えれば、契約は1月中旬になるのでは」と、各球団への影響の大きさを指摘した。

 青木(ヤクルト)、中島(西武)はすでに入札制度での移籍を球団が容認。近日中に申請の手続きを行う。日本が誇る右腕の決断を、海の向こうでも固唾(かたず)を飲んで見守っている。

 ◆06年の松坂とレッドソックス 西武は06年11月1日に松坂のメジャー移籍を容認。同2日に入札制度の手続きを申請し、同14日に最高入札額(5111万1111ドル11セント=当時約60億円)を受諾。同15日に「落札球団はレッドソックス」と発表された。しかし松坂の代理人スコット・ボラス氏とレ軍との契約交渉が難航。一時は契約断念も予想されたが、独占交渉期限まで2日を切った12月13日(日本時間14日)に6年総額5200万ドル(約60億8400万円、当時)で合意した。

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2011年11月27日のニュース