3・11 星野監督の故郷・倉敷でマー君VS斎藤

[ 2011年11月27日 06:00 ]

楽天・田中

 夢の対決に哀悼の意を込める。楽天が来年3月に星野監督の地元・倉敷でオープン戦を行うことが内定した。倉敷での主催試合は06年以来、6年ぶり2度目となる。10日にロッテ戦、11日に日本ハム戦を行い、12日以降もソフトバンクなどと練習試合を予定している。

 「倉敷シリーズ」のメーンは日本ハム戦だ。3月11日は東日本大震災からちょうど1年。気候の問題で3月上旬に地元でオープン戦を開催するのは難しく、被災地から遠く離れた倉敷での試合となるが、球団も興行主も「特別な試合」と位置づけている。その一戦に最もふさわしい対決が、田中と日本ハム・斎藤の投げ合いだ。球団関係者は「興行主の方も3月11日は震災から1年なので、ただのオープン戦で終わらせたくないようです。対戦相手を日本ハムにしたのは、マー君と佑ちゃん、もしくはダルビッシュとの対決を望んでいるからです。もちろんチーム事情があるので実現するかは分かりませんが、それ以上の対決は考えられません」と語った。

 田中と斎藤は今年9月10日にKスタ宮城でプロ初対決した。06年夏の甲子園決勝再試合以来となる宿命の対戦。田中が9回1失点で貫禄を見せつけた一戦は、試合3日前にチケットが完売するほどの盛り上がりを見せた。開幕前に2度目の対決が実現すれば大きな注目を集めることになる。

 今秋は球団初の倉敷キャンプを約3週間実施。星野監督の地元とあって多数のファンが球場を訪れ、倉敷市からもオープン戦の開催を熱望されていた。東北だけでなく日本にとって特別な「3・11」。当日は被災者を招待することも計画している。被災地を悼み、元気づけるため。震災を風化させないためにも、マー君VS佑ちゃんは最高の対決となる。

 【田中VS斎藤プロ初対決】

 ◆9月10日(Kスタ宮城) 田中は9回に押し出し四球で完封を逃すも、5安打1失点12三振。118球の完投で15勝目を挙げ「ぎっしりとお客さんが詰まった中で投げられた。野球人として幸せ」と喜んだ。一方の斎藤は6回に3連続適時打を浴びるなど8回を10安打4失点で4敗目。自己最多123球を投げ、プロ初完投をマークしたが「これが4年間の差」と田中を称賛した。

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