松井古巣のお家騒動憂う「強くてファンに愛されないと」

[ 2011年11月25日 06:00 ]

 アスレチックスからFAとなっている松井秀喜外野手(37)が23日(日本時間24日)、自宅のあるニューヨークで古巣への思いを明かした。「強くてファンに愛される巨人軍でなくてはいけないんじゃないかな、と思います。それが巨人軍だと思いますよ」。最低気温2度。冷え込みの増す中、ダウンジャケット姿から白い息とともに、熱い言葉があふれ出た。

 海の向こう、10年間在籍した球団内で渡辺球団会長と清武前代表の対立が表面化した。「今のジャイアンツのことは分からない。中にいるわけじゃないし、中にいたとしても分からないかもしれないけど」と前置きしたが、「ニュースで見ている」という巨人の姿は本来あるべき理想像とは違って見えた。

 メジャーで9シーズンを過ごした今でも正力松太郎初代オーナーの遺訓「巨人軍は紳士たれ」を守り、米国でもひげを伸ばさず、常にスーツ姿で移動する。ファンを大事にする心と同様、巨人時代に教えられ、染みついたものだ。

 この日が締め切りだった年俸調停が申請されず、ア軍からは大幅減俸のオファーを待つしかない状況。それでも「(ゆっくり待つ)心境に変わりはない」とし、トレーニングに関しては「キャンプインの日が始動日だな」と笑わせた。その状況で古巣を思うところが、松井らしさでもある。

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2011年11月25日のニュース