栗原FA権行使せず残留 海外FA見据え単年契約か

[ 2011年11月15日 06:00 ]

球団との3度目の交渉で残留を決意した栗原

 国内FA権を取得し、去就が注目されていた広島・栗原健太内野手(29)が14日、権利を行使せずに残留することを決断した。マツダスタジアムで約1時間、鈴木清明球団本部長(57)との3度目のFA交渉を終えると、すっきりした表情で心境を語った。

 「前とは違う雰囲気で話し合いができた。必要な戦力だし、ここまでチームを引っ張ってくれた。これからもお願いしたいと言われました。やはり期待というのが選手の心に一番、響く」

 当初は球団側の対応にも不満を示すなど、権利行使を視野に入れていた。今季はリーグ2位の87打点をマーク。FA宣言すれば楽天、オリックスをはじめ複数球団の争奪戦は必至だったが、12年間を過ごした広島の街、チームへの愛着もあって気持ちは揺れていた。この日の交渉前には宮崎・日南キャンプで秋季キャンプ中の野村監督から「おまえがいなければ、打線は成り立たない」と熱い言葉をもらった。最後は球団側からの大きな期待が決め手となって家族にも残留する意思を伝えた。

 17日にも行われる次回交渉で具体的な条件を詰めていく。球団側は複数年と単年の2種類の条件を準備する見込みだが、栗原は来季取得する海外FA権も見据えて単年契約を選択する見込みだ。今季チームは14年連続Bクラスに沈んだ。自身も入団以来初となるAクラス入りへ、残留を決意した主砲がチームをけん引する。

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2011年11月15日のニュース