平田先制打の伏線…前2打席の「後悔」から生まれた

[ 2011年11月14日 06:00 ]

<ソ・中>7回2死一、二塁、レフトフェンス直撃の適時二塁打を放つ平田

日本シリーズ第2戦 中日2―1ソフトバンク

(11月13日 ヤフーD)
 バッターという生き物は中途半端なスイングをした時に後悔する。そして内角のボールに対して詰まることを後悔する。7回、中日・平田の先制打はその2つの「後悔」から生まれた。

 まず2回1死二、三塁で空振り三振。杉内が投じた膝元の直球にハーフスイングした。5回には内角高めの直球に差し込まれ中飛。迎えた第3打席は、7回2死一、二塁だった。杉内の初球、内角高めの直球を左翼フェンス直撃の先制二塁打。明らかなボール球。ソフトバンクバッテリーからすれば、体を起こす1球だった。それを平田は体を開き、フルスイングして完璧に捉えた。

 「体が反応しました。2回のチャンスでは振り切れず悔いが残っていた。だから初球から思い切っていきました」。狙い打ちにしか見えない一打をこう振り返る。元来が積極性の高い打者。さらに中日の佐藤秀樹スコアラーは「平田はインハイの高めのボール球に自然と反応できる」と天才的な側面もつけ加えた。後悔した前2打席。それによって平田の特長である思い切りの良さを最大限引き出す形となり、先制打は必然となった。

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2011年11月14日のニュース