清武代表「岡崎ヘッドに土下座しても足りない」

[ 2011年11月12日 06:00 ]

巨人の清武英利球団代表が出した声明文

巨人・清武球団代表 渡辺球団会長批判

 【清武球団代表兼GMとの一問一答】

 ――今後、球団代表としての立場は。

 「こういう問題提起をしているわけです。翻意をぜひしてもらいたい。コーチも選手も大きなプライドがある。多くのファンもそこにはいる。それを覆すような物事のやり方をぜひ改めてもらいたいし、正しい道に戻していきたい。おかしなことがあればそれを言うのが役員の務め。自ら辞めるつもりはありません」

 ――渡辺会長に対して辞任を求めるか。

 「ここに来る直前、渡辺会長からも電話があり、長い間お話ししました。岡崎ヘッドコーチに土下座しても足りないくらい。彼を筆頭とするコーチたちのためにもモノを言わないといけないと思っている。(辞任を求める可能性は)今後の対応ではないでしょうか。私にはたくさんの仕事がまだ残っていて。特に交渉がたくさん残っている。それをさせてくれるのかは分からないので、そういった対応によるのではないでしょうか」

 ――桃井オーナーは。

 「何度も桃井にもこの話をしました。渡辺会長に話をする前にも、長い盟友、あるいは大先輩としてやってきたオーナーですから。彼にもこの悩みを話し、同様な気持ちを持っているのではないかと思います」

 ――普通の会社なら会長一人が話をしても、他の人たちで人事を決められる。

 「できないから私はここにいます。何度も何度も私は話して翻意を促してきた」

 ――渡辺会長はなぜ急に江川氏の名前を出したのか。

 「江川さんにも、もしかしたら突然の話かもしれない。どこまで話が進展しているかは承知していません。ご本人はあるいは知らないかもしれません」

 ――現場への説明は。

 「監督、コーチ、みんな宮崎にいると思いますけど、皆さんとお話しする機会を持ちたい。不安に思っていると思います。監督、コーチには、来季への雪辱という強い気持ちがあると思うので、早く契約してあげたい」

 ――ファンはこの件をどう思うか。

 「非常に残念だと思います。このまま黙っていることもできたかもしれません。私が2年後、社長になっているということも、あったかもしれません。でもそれでは、なぜ、ここまでコーチ契約が遅れていたのか、私には説明することもできない。これが渡辺さんの一存だというだけでは、誰も納得しないし、私についてくる人も誰もいないんじゃないでしょうか。あるいは球団そのものも大きく信用を失うのではないかと思います」

 ――代表が渡辺会長に話した内容と、渡辺会長が記者団に話すことの食い違いはなぜ起きる。

 「定期的に私や桃井オーナーは文書でもって必ずきちんと説明してきました。それがどうしてこのような結果になったのか、ぜひ渡辺さんに聞きたい」

 ――他のスタッフやフロントの人と力を合わせて翻意を求めるような努力はしたのか。

 「私や桃井が動かせないものを他の方々が動かせると思いませんし、他の方々に迷惑がかかること。ですから私一人でここにいます。やっぱり大きな力ですから、こうやって覚悟をもってお話ししなければ物事は変わらないというのが今の気持ちです」

 ――今後の法的措置は。

 「それは先生(弁護士)にご相談しながら。対応をみて、ということになると思います」

 ――プロ野球の問題と言っているが、巨人だけの問題ではないか。

 「76年の歴史を持つ巨人軍ですから、たくさんのファンがいる。その巨人軍が動揺し、皆さん方に不信感を与えるということでは、プロ野球ファンの方の不信感を招くことになる。もし、これが当然のことのように行われるのであれば、他のチームだって同じようなことがまかり通ることになる。これは巨人軍の話ではなくて、選手とか選手会とかそういう話につながると私は考えました」

 ――過去にも同じようなことはあったか。

 「記憶はありません」

 ――岡崎ヘッド留任の了承を得ていたというのは。

 「報告ですから。了承を得るわけですね。複数のペーパーを持っていってきちんと説明します。基本的には分かったという一言です。署名?普通、署名されないでしょ、そういうものは。毎回同じように口頭で了解を得ました。しかも、その後に異論なく私たちは新しい人事を発令してきました」

 ――これまで渡辺会長の行動に理不尽さを感じることは。

 「たとえあったにしても、私は道を通してきました」

 ――ここに至るまでにそうならないようにするすべもあったのでは。

 「そうかもしれないですが、ですから今、私がここにいるのではないでしょうか」

 ――現時点で渡辺氏はコーチ人事の説明を受けたと思っているのか。

 「受けているという認識だと思います。その後に話をし、このペーパーでしたねと言いましたので」

 ――これは読売巨人軍を代表しての会見か。

 「違います。専務取締役としての会見であります。取締役の一員たる清武の会見です」

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2011年11月12日のニュース