「マウンド軟らかい」けど開幕投手へ吉見「大丈夫」

[ 2011年11月11日 06:00 ]

投内連係をする吉見

 中日は10日、12日に開幕する日本シリーズ開幕戦を前にヤフードームで練習した。中日は名古屋から福岡入り後、約3時間しっかりと体を動かした。第1戦の先発が予想される吉見一起(27)は、ソフトバンク戦通算3勝0敗。エースは投内連係などでマウンドの感覚を確かめた。

 日本一の行方はエースの右腕に託された。敵地に乗り込んだ吉見は、投内連係で軽やかなボールさばきを見せた。12日に迫った第1戦の先発に向けてコンディションも上昇中。「ちょっとマウンドが柔らかいのが気になったし、距離感もちょっと合わなかった。でも大丈夫」とさわやかに笑った。

 オレ流の誇るエースにして、対ソフトバンク戦の切り札とも言える。対戦成績は通算4戦3勝0敗で、3勝はすべて本拠地・ナゴヤドームで挙げた勝ち星。チームはヤフードームで泥沼の9連敗中だが、その間に投げたのは08年6月12日に2番手として勝敗に関係ない場面で登板した試合のみだ。

 逆に右肘の手術から回復途上の今年3月30日、ウエスタン・リーグの試合では、ヤフードームでホールトンと投げ合い、5回無失点で勝ち投手となっている。「特に投げにくかった記憶はない」。魅入られたかのように仲間たちが負けを重ねる敵地のグラウンドでも苦手意識は感じていない。

 CSファイナルSでは2日の第1戦に先発すると、体調不良でダウンしたネルソンの穴を埋めるべくプロ初の中3日、6日の第5戦のマウンドにも上がった。気迫あふれる投球で8回を無失点に抑えMVPも獲得した。しかし、さすがにプロ初体験のスクランブル登板の疲れは確実に残った。

 それだけに、回復状況によっては本拠地での第3戦の先発に回る可能性もある。だが、日本一を勝ち取るためにフル回転が求められる事実に変わりはない。昨年はロッテに敗れ自らも2試合投げて1敗した大舞台。「昨年は悔しい思いをしたし、今年は勝ちたい」。絶対的エースとして臨む2度目のシリーズでオレ竜を完全優勝へと導く。

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2011年11月11日のニュース