投手王国再建へ 西武・石井貴2軍投手コーチが昇格

[ 2011年11月8日 06:00 ]

キャッチボールする菊池(右)を見つめる石井貴2軍投手コーチ

 リーグ3位に終わった西武が、1軍ブルペン担当に石井貴2軍投手コーチ(40)を昇格させることが7日、分かった。1軍投手コーチとして招へいが決まっている球団OBの杉本正氏(52)とともに、投手王国の再建を目指す。

 クライマックスシリーズのファイナルステージで敗退した球団はこの日、小野、石井丈両1軍投手コーチ2人を含む5コーチの退任を発表した。来季は1軍投手コーチを2人とも入れ替える異例の人事に、鈴木葉留彦球団本部長兼編成部長は「3位がいいのか悪いのか。うちは日本一を目指しているチーム。責任ははっきりしないといけない」としたうえで「勝つには投手の整備をやっていかないと」と説明した。

 今季打線は12球団トップの571得点をマークしながら、チーム防御率はリーグ4位の3・15。先発陣で2桁勝利は11勝を挙げた西口一人だけだった。投手陣立て直しへ西武、ソフトバンク、横浜で13年間、投手コーチを歴任した杉本氏をチーフ格とし、ブルペン担当として08年から2軍で指導を続けてきた石井貴コーチを配置して4年ぶりの日本一奪回を目指す。

 40歳の石井コーチは現役時代、闘志をむき出しにしたプレースタイルで活躍。松坂(レッドソックス)ら若手の兄貴分的存在として信望も厚かった。2軍コーチ就任後も情熱的な指導で、今季4勝した菊池ら若手投手を1軍に送り込んできた。あす9日からは1軍秋季練習がスタート。杉本、石井の両投手コーチを中心に、守り勝つ野球の土台をつくる。

 ◆石井 貴(いしい・たかし)1971年(昭46)8月25日、神奈川県生まれの40歳。藤嶺藤沢から三菱重工横浜を経て、93年ドラフト1位で西武入団。94年6月7日の日本ハム戦(東京ドーム)でプロ初登板。04年日本シリーズではMVPに輝いた。通算14年間321試合で68勝58敗13S、防御率3・78。1メートル80、85キロ、右投げ右打ち。

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2011年11月8日のニュース