中日王手!落合監督の愛弟子ブランコ、平田が応えた!

[ 2011年11月6日 06:00 ]

<中・ヤ>いつものように落合監督は殊勲打の平田らを迎える

セCSファイナルS第4戦 中日5-1ヤクルト

(11月5日 ナゴヤD)
 中日は5日、初回にトニ・ブランコ内野手(30)の先制適時打、平田良介外野手(23)の3点二塁打で一挙4点を先制。電光石火の攻撃で主導権を握ると、そのまま逃げ切り、アドバンテージの1勝を含めて3勝2敗とした。中日は6日の第5戦に勝つか引き分けると、2年連続10度目の日本シリーズ出場が決まる。
【試合結果】

 第3戦まで計4得点だった中日打線がようやくつながった。初回に4安打を集めて「3試合分」の4点を先制。早々に勝負を決めた。

 先制点をもたらしたのは4番ブランコだった。1死一、三塁から右前適時打。「短期決戦は先取点が大事。外のボールだけど、食らいついていった」と納得の表情で振り返った。さらに3点リードで迎えた5回には先頭でダメ押しの一発。「2勝2敗になって“負けられない”とアドレナリンが出たんだ。ホームランの前にふと、昔監督に言われたことを思い出して、いいバッティングができた」。09年の来日以来、落合監督から何度となく指摘された「バットを高く構えて上から打て」という金言が頭をよぎり、山本哲の初球を左翼席に放り込んだ。

 値千金の一打という点では、初回に1点を先制した直後の2死満塁で7番平田が放った走者一掃の右中間二塁打も大きかった。第3戦まで無安打だった23歳は「打てなくても荒木さんたちが“負けたら俺らのせいだから、思い切りやれ”と言ってくれた。だから、ここまでタイミングが合ってなかったけど、三振してもいい気持ちで思い切り振った」と笑顔をみせた。

 落合監督は「いいんじゃないでしょうか、これで。ちゃんと皆さん(報道陣)が(選手に)メッセージを送ってくれているから助かる」と目尻を下げた。今季CS初打点のブランコに、初安打の平田。第3戦までは結果が出なくても、落合監督は2人の打順を変えなかった。ここまで先発メンバーや投手起用でサプライズ采配を連発してきたヤクルト・小川監督に対し、落合監督には経験と余裕がある。だからこそ、連敗しても「足は動いているよ」と泰然自若の態度を崩さなかった。

 何も変えずに、淡々と――。地力があるからこそ、可能な戦い方だ。あと1勝も、普段通りに取りにいく。

 ▼中日・荒木(初回に先頭で中前打)久しぶりに1回に出た。シーズンでは結構、出てるんだけど。

 ≪速攻が目立つ中日≫中日は初回、荒木の中安打を皮切りに4安打で4得点。プレーオフ、CSで初回に4点以上を奪ったのは延べ7チーム目。うち中日は07年1S(2)戦5点、09年2S(1)戦5点、10年2S(1)戦4点、この日と半数を超える4度あり速攻が目立つ。

 ≪セでは日本シリーズ進出の確率100%≫中日が3勝2敗とし、日本シリーズ出場に王手をかけた。プレーオフ、CSで先に王手をかけた延べ20チームのうち、シリーズ出場を逃したのは77年ロッテ、10年ソフトバンクだけ。07年からCSを導入したセでは07年、10年の中日、08年、09年の巨人と全てシリーズ進出を果たしている。

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