これぞ短期決戦!左のエース石川を右のエース館山が救援

[ 2011年11月4日 06:00 ]

<中・ヤ>7回無失点と好投したヤクルト先発・石川

セ・リーグCSファイナルステージ第2戦 ヤクルト3-1中日

(11月3日 ナゴヤD)
 ヤクルトが誇る左右の両輪の継投で竜打線を2安打に封じた。中3日で先発の石川が7回を1安打無失点。2番手で登板した中4日の館山は9回1死から森野に一発を浴びたが、07年以来4年ぶりのセーブを挙げた。

 「疲れとかを気持ちが超えた。後ろに館山や心強い投手がいて。つぶれてもいい、と飛ばしました」。全身を上気させた石川は胸を張った。9月下旬には肺炎を患い3日間静養。復帰後は2連敗し、優勝争いの中でエースの仕事が果たせなかった。肺炎の後遺症は感じさせず、この勝負どころで身長1メートル67の小さな体にムチ打った。

 館山は今季、救援登板はシーズン最終戦となった10月25日の広島戦(神宮)1度だけ。それもCS前の調整登板だった。守護神・林昌勇の不調もあり、ブルペン待機した館山は「チームのためにやることをやるだけ」と静かに息を吐き出した。

 肩、肘で計3度の手術を経験し、本来なら登板間隔を空けたいタイプ。だが、8月に右手の血行障害を患ってからは、指先の感覚の違いからか肩が逆に張りづらくなったという。オフには患部の手術を受けることが決まっており、発症直後は原因不明のしびれに脳梗塞や心筋梗塞の恐れも頭をよぎったほど。全身傷だらけで腕を振り続ける。

 「館山は(救援を)常にやる気でいるし。石川は無理だろうけど、本人もやると言ってくれるだろう。こっちはうまく舞台を整える」と荒木チーフ兼投手コーチ。

 これぞ総力戦。あすなき極限での戦いに挑み続ける。 

 ▼ヤクルト・相川(7回1安打無失点の石川について)気持ちだけで投げたと言っていた。気持ちが強すぎて、何をどう投げているのか分からないとまで言っていた。

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