松井FA移籍も ア軍GM交渉は「最初からアグレッシブにはいかない」

[ 2011年10月30日 07:55 ]

今季最終戦を終え、記者に囲まれながら引きあげるアスレチックス・松井=9月28日

 アスレチックスとの1年契約を満了した松井秀喜外野手(37)が、FAとなることが決定的となった。

 28日(日本時間29日)、ビリー・ビーンGMが再契約交渉について言及。「代理人と連絡を取っているが、話は進んでいない。最初からアグレッシブにはいかない」と語り、4日間の独占交渉期間内にまとめる考えがないことを示唆した。

 ワールドシリーズ終了を受け、松井とア軍との独占交渉期限は米東部時間の11月3日深夜0時(同3日午後1時)に決まった。地元紙によると、週明けにも代理人のアーン・テレム氏と会う予定というが、同GMは「自軍選手とも他球団の選手とも、じっくり交渉したい」と明言。期限を過ぎれば、松井は全球団との交渉が解禁となるが、それもやむなしの姿勢だ。

 ア軍は今季29本塁打の左翼手ウィリンハム、盗塁王の中堅手クリスプ、巧守巧打の右翼手デヘススと、外野手全員がFA資格を持つ。加えて近郊のサンノゼへの本拠地移転問題が大リーグ機構の裁定待ちで、予算の算出が難しい状況。今季打率・251、12本塁打の松井の交渉が優先されることはなく、長期化は避けられない見通しだ。

 松井の今季年俸は425万ドル(約3億2300万円)だが、ア軍のオファーについて関係者は「最初の提示は200万ドル(約1億5200万円)台ではないか」と大幅減を予想。他球団にとって、松井は決して「高い買い物」ではなく、FAとなれば移籍の可能性も現実味を帯びてくる。

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2011年10月30日のニュース