震災でグラウンド内野のみ 住友金属鹿島復興への1勝

[ 2011年10月24日 06:00 ]

<三菱重工名古屋・住友金属鹿島>2回1死一、三塁、堀越のスクイズで、三走・小島が生還する

都市対抗野球大会第2日 住友金属鹿島5―4三菱重工名古屋

(10月23日 京セラD)
 1回戦3試合が行われた。昨年大会4強の住友金属鹿島は、今秋ドラフト候補・小島脩平内野手(24)の活躍で、三菱重工名古屋に5―4で勝利。3月の東日本大震災で被災した地元に白星を届けた。第2試合はNTT東日本が延長10回の末、四国銀行に4―2で辛勝して3年連続初戦突破を決めた。NTT西日本はセガサミーを3―0で下した。
【試合結果】

 相手三塁側スタンドにまで達した応援団の声援に白星で応えた。薄氷を踏む思いでつかんだ1勝に平野和男監督は「まだまだ復興が続いている中で、私たちは野球をやらせてもらっている。これだけの大観衆の前で負けるわけにはいかなかった」と大きく息をついた。

 1点リードの2回は1死一、三塁から2番・堀越が投前にセーフティースクイズ。打球が強く三塁走者の小島は一度はストップしたが、投手の一塁送球を見て50メートル走5秒7の快足を飛ばして一気に生還する好判断。3つのバントをいずれも得点に結びつけるなど、小技も光って最後まで試合の主導権は譲らなかった。

 「震災でグラウンドが内野しか使えなかったので、実戦を想定して小技の練習をしてきた」と指揮官。茨城・鹿嶋市内にあるグラウンドは、3月の東日本大震災の影響で外野部分が液状化。地下の配管が破裂して地面が陥没する被害など最大差70センチの起伏ができた。使用できるのは内野部分に限られ、本格的な打撃練習も行えなかった。全面が使えるようになったのは大会1カ月前。それまでの間、ナインは内野を使って、小技や機動力の練習にひたすら取り組んだことが本番で生きた。

 昨年大会では新人賞にあたる若獅子賞に輝いた小島は好走塁に加えて2安打の活躍。9番を務める脇役ながら、今秋ドラフトでオリックスなどが指名候補に挙げる24歳は「昨年は観衆の多さにびっくりしたけど今年はいいところを見せようと思った」と笑顔を見せた。

 震災を乗り越えてつかんだ特別な大会での1勝。勢いづいたチームが見据えるのは、昨年の4強超えだ。

 ◆小島 脩平(こじま・しゅうへい)1987年(昭62)6月5日、群馬県出身の24歳。桐生一2年の春夏に甲子園出場。東洋大4年時は主将としてリーグ戦5連覇に貢献。4年春は首位打者も獲得した。住友金属鹿島では昨年都市対抗で打率・389をマークして若獅子賞を獲得。1メートル77、75キロ。右投げ左打ち。

 ≪住友金属鹿島≫1975年創部。本拠地は茨城県鹿嶋市。都市対抗は14度目の出場で最高成績は00、10年の4強。日本選手権は4度出場しているが、いずれも初戦敗退。07年から元近鉄の阿波野秀幸氏が投手コーチに就任し、楽天・井坂亮平、横浜・加賀繁らを輩出している。

 ▼三菱重工名古屋・加納功監督(出場3大会連続初戦突破ならず)選手たちはよくやってくれたと思うが、もう1人、2人と勝負強い打者を育てていかないといけない。

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