プホルス歴史的3連発!ルース、R・ジャクソンに並ぶ

[ 2011年10月24日 06:00 ]

<レンジャーズ・レンジャーズ>7回に2ランを放つプホルス

ワールドシリーズ第3戦 カージナルス16―7レンジャーズ

(10月22日 アーリントン)
 カージナルスのアルバート・プホルス内野手(31)が22日(日本時間23日)、レンジャーズとのワールドシリーズ第3戦で、3打席連続本塁打。同シリーズの1試合3発はベーブ・ルース、レジー・ジャクソン(ともにヤンキース)に並ぶ史上3人目で、ナ・リーグ所属選手初の快挙となった。5安打と6打点もシリーズタイ記録。現役最強打者の歴史的活躍で、16―7と大勝し、対戦成績を2勝1敗とした。
【試合結果】

 興奮したそぶりは一切ない。1926年のルース、77年のジャクソンに並び、球史に名を刻んでも、プホルスは淡々と話し始めた。

 「正直、数字には関心がないんだ。勝利に貢献できたことがうれしい。引退してから“あの第3戦は凄かった”と言えるといい」

 4、5回に安打を放って迎えた8―6の6回。内角高め速球を左翼の中2階にあたるレストラン席へ、推定423フィート(約129メートル)の3ラン。94年の球場開設以来、15本しか同箇所に飛び込んでいない特大弾の後、7回に左中間2ラン、9回は左翼へアーチ。「本塁打は狙ってない。打撃練習でもホームランを狙うと難しくなる」とサラリと言った。

 01年のメジャー昇格から「打撃フォームはほとんど変えていない」と話す。その日の対戦投手や体調に合わせてバットを約910~978グラムに替えるだけだ。「毎日の練習での調整が大事」と、打撃ケージ、トレーナー室、ウエートルームを分刻みで移動する。

 今季は打率・299、37本塁打、99打点で、10年続けた「3割、30本、100打点」は途切れたが、気持ちを引きずることもない。リーグ優勝決定シリーズ第1戦でブルワーズ・斎藤に三ゴロ併殺に仕留められたが、第2戦で4安打5打点。今シリーズも2戦目まで無安打で、第2戦は失策も犯した。トニー・ラルーサ監督は「彼がどれだけ偉大かを示す試合だ。ただ、あすになれば何もなかったように準備をするはずだ。それこそ彼の凄さ」と言った。

 契約最終年。FAとなれば、総額3億ドル(約228億円)前後の争奪戦となる。記録にも記憶にも残る偉業を成し遂げた男が唯一笑ったのは、指揮官がポストシーズン歴代2位の68勝となったことを問われた時だ。

 「トニーとは11年間一緒で父親のような存在なんだ」。カージナルスの一員として、06年以来の世界一リングを獲るために戦っている。

 ▼カ軍、マーク・マグワイア打撃コーチ(10月男の異名を取る)レジー・ジャクソンに並んだというより、新ミスター・オクトーバーといっていい。後世に語り継がれる試合となるはずだ。

 ≪プホルス記録メモ≫

 ★1試合14塁打(本塁打3本+単打2本)ワールドシリーズ記録を2塁打上回った。ポストシーズンでも71年ナ・リーグ優勝決定シリーズのB・ロバートソン(パイレーツ)に並ぶ最多。

 ★ポストシーズン通算18本塁打 M・マントル(ヤンキース)、R・ジャクソン(ヤンキース)と並ぶ歴代4位。1位はM・ラミレス(レッドソックスなど)の29本塁打。

 ★4安打以上3試合 地区シリーズ第3戦、リーグ優勝決定シリーズ第2戦の4安打に続いて、この日5安打。同一ポストシーズンで4安打以上3試合は史上初。

続きを表示

2011年10月24日のニュース