巨人10日にもV消滅 球団初の毎回安打で零敗

[ 2011年10月10日 06:00 ]

<中・巨>無念そうに通路を引き揚げる原監督

セ・リーグ 巨人0-1中日

(10月9日 ナゴヤD)
 まさに風前のともしびだ。延長10回1死一、二塁。巨人は中堅・鈴木が堂上剛の打球を必死に追ったが、届くことはなかった。今季7度目のサヨナラ負けで、首位中日とは5・5ゲーム差。10日の阪神戦(東京ドーム)に敗れれば、今季の優勝の可能性が完全に消滅する危機に追い込まれた。

 「まあ1本が出なかったですね。0点じゃね。ランナー二塁が何回?(得点圏は)8回か。打線か…。投手は責められない」。試合後、原監督は声を振り絞った。安打数は中日の6に対し、延長10回まで毎回の11。毎回安打での零敗は球団史上初の不名誉な記録だ。

 再三のミスが響いた。3回1死一塁で寺内、7回1死一塁でゴンザレスが犠打を失敗。4回無死二塁で矢野が犠打の構えからボール球を見送ると、二塁走者のラミレスが飛び出して憤死した。「自分のミス」と3度繰り返した大砲を、勝呂内野守備走塁コーチは「(走塁の)スピードを考えたとき、良いスタートを切ろうという意識が強かったかな」と必死にかばった。残り7試合で2位・ヤクルトとは5ゲーム差。V逸が目前に迫る中で、14試合を残す4位・阪神には3差と迫られた。CSの主催権死守へ、もう負けは許されない。

 ≪23年ぶり3度目≫巨人は毎回の11安打を放ちながら0―1でサヨナラ負け。9回以上の試合で毎回安打を記録しながら零敗は東急が47年5月16日阪神戦(●0―2=9回12安打)、大洋が88年8月3日中日戦(●0―4=9回10安打)と喫したのに次いで23年ぶり3度目。巨人では初の屈辱となった。また巨人が2桁安打で零敗は05年5月24日ロッテ戦(●0―11=11安打)以来6年ぶり5度目。

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2011年10月10日のニュース