おかわり同点45号&V打 奇跡信じて3位オリに2差

[ 2011年10月10日 06:00 ]

<日・西>4回、同点ソロを放つ中村

パ・リーグ 西武6―2日本ハム

(10月9日 札幌D)
 逆転勝利にも、西武の渡辺監督は最後まで表情を崩さなかった。3位オリックスに2ゲーム差に接近。しかし残りは7試合と、厳しい状況に変わりはない。ホッとする暇など寸分もないからこそ、コメントにも力が入る。

 「追いかける方は、勝たないとしようがない。トーナメントのつもりでみんなやっている。これからが本当の勝負。勝負根性を持っているやつが勝つ!」。試合を決めたのは中村のバットだった。1点を追う4回に滞空時間の長い左越え同点ソロ。8回1死一、二塁からは、中越え二塁打で決勝点を叩き出した。「最近は4番の仕事ができていなかったので。きょうは、何とかできたかなと思います」。9月は11本塁打の量産も、10月に入って調子は下降線。前日は日本ハムバッテリーに厳しく内角を突かれ、4打席全て詰まらされた内野ゴロに倒れていた。

 7試合ぶりとなる、10月初アーチ。追い込まれながら内角フォークを、詰まりながらスタンドまで運んでみせた。3度目の45号クリアは、カブレラ、ローズ、王に次ぐ4人目の快挙だ。それでも「達成できたのはうれしいけど、どうでもいいです。それを目標にしているわけではないので」と、記録に関しては素っ気ない態度を貫いた。

 逆転CS進出へ残りは7試合。渡辺監督は言う。「試合中もオリックスの情報は入れていない。とにかく勝つことに集中してやっていくしかない」。最後の最後まで、ナインの勝負根性が問われる。

 ≪球団タイ記録≫中村(西)が同点の45号ソロ。自身シーズン45本以上は08年46本、09年48本に次いで3度目。シーズン45本塁打以上のプロ野球記録は王(巨)の10度だが、西武ではカブレラが01年から03年まで49→55→50と3年連続でマークしたのと並ぶ球団タイ記録になった。今季の中村は先制、同点、勝ち越し、逆転の殊勲本塁打が 両リーグ最多の19本。うち8月までは33本塁打中12本(36%)だったのが、9月以降は12本中7本(58%)と比率が増加している。また9月以降に中村が本塁打した試合にチームは10勝2敗(8月までは13勝15敗)と勝利に結びつくケースが目立つ。

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2011年10月10日のニュース